出版社内容情報
『ダンゴムシに心はあるのか』が各紙で絶賛された著者が、深海生物オオグソクムシの研究成果を中心に動物の「個々の心のあり様」に迫る。
【著者紹介】
信州大学繊維学部助教
目次
第1章 心という存在
第2章 オオグソクムシの心と個性
第3章 オオグソクムシの心の機微
第4章 ダンゴムシの個性
第5章 ダンゴムシの心の機微
第6章 心は妖怪
著者等紹介
森山徹[モリヤマトオル]
1969年生まれ。神戸大学大学院自然科学研究科知能科学専攻博士後期課程修了(博士・理学)。公立はこだて未来大学システム情報科学部複雑系科学科助手、信州大学ファイバーナノテク国際若手研究者育成拠点特任助教を経て、同大学繊維学部バイオエンジニアリング課程助教。専攻は比較認知科学、動物心理学。ダンゴムシ、オオグソクムシ、ミナミコメツキガニなどの行動実験を通し、心や意識、私とは何かを、独自の視点から明らかにしようとしている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ふぇるけん
17
『ダンゴムシに心はあるのか』の著者が次に繰り出したのは。。。オオグソクムシ!ダンゴムシを10センチぐらいにして肌色にして触覚を長くしてマトリックスのサングラスをかければ、オオグソクムシの出来上がり。なんてネタも盛り込みつつも、生き物の生態を通じて『心とは何か』を問い続ける著者の探究魂がビンビンと伝わってくる一冊だ。そして予想に反して?著者がイケメンだったことも新たな発見。2015/09/28
鯖
16
半分くらいがダンゴムシ。オオグソクムシの目をマトリックスみたいなサングラスと表現してたところや、ニコ生でのダイオウグソクムシ27時間耐久実況中継の盛況っぷりに「…おれだけのアイドルだと思ってたグソクムシが人気者に」ってギリギリしてる著者がかわいらしかった。ああ、ジャニーズjrの頃から応援してた子がデビューして、人気出ちゃって(ryというアレなんだなあと。しかしダンゴムシは天敵のアリに出会って丸くなるのと、人間の子どもにつつかれて丸くなるのと、一生においてどちらの回数が多いのか。真の天敵はどちらなのか…。2015/12/28
Tenouji
13
素晴らしい本(研究)に出会った。マイナー生物学研究の費用的な苦しみも見え隠れするけれども、生物の不思議に直接触れる世界は、とても魅力的だ。成果の出にくい研究と、そのスジの方からは言われがちだろうが、「心とは何か」という根源的な問いに挑む道こそ、長期的研究のあり方であり、この書の言う通り、あらゆる研究者の可能性が開ける方法なんだと思う。心の三様態については、スポーツをする身としても、非常に共感できる内容であった。2017/10/23
しんこい
12
ダイオウグソクムシについて書いた本がないかと思って本屋にいったら見つけて本。ダンゴムシといいグソクムシといい、外見上の興味はあれど行動の意図があるのかなど考えてみたこともなく、科学研究の面白さを垣間見ると同時に、多くは他人からみたら何のため、何が面白いのと言われそうだなとも思いました。テレビが取材に来ても面白い場面が見せられなかったり、売り込みは大変ですね。2015/10/17
あるにこ
11
図書館本。オオグソクムシ。まだまだ未解明なことが多く、飼育繁殖はまだないとのこと。穴を掘り、身を隠すが外的環境に応じて堀り方が変わるのは興味深い。中盤からダンゴムシの話となり、本の題名に騙された感じに(確かに似てるけれども)。ダンゴムシ好きなので面白く読めたが、オオグソクムシのこと知りたい方にはちょっと物足りないかも。2021/08/29
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