出版社内容情報
悪徳知事がぼくの身体に入ってきた件! 飛行機事故をきっかけに小学生と県知事の人格が一つの身体に同居して……学校は? 県政は?
内容説明
悪徳知事がぼくの体に入ってきた件!県政は?小学校生活は?航空事故に巻き込まれた県知事と小学生の二人は奇妙な二人三脚生活を始めることになる…。
著者等紹介
濱野京子[ハマノキョウコ]
熊本県生まれ、東京育ち。『フュージョン』(講談社)で第2回JBBY賞、『トーキョー・クロスロード』(ポプラ社)で第25回坪田譲治文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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風香
14
米軍ヘリの墜落事故がきっかけで、6年生の尊憲の身体の中に県知事の意識が同居することに。入れ替わるのかと思いきや、2人分の心が小6男子に入る設定がユニーク。分かりやすく、原発や基地、貧困などの社会問題についても描かれている。 全ての問題が容易に解決する訳ではないが、希望を感じさせるラストは爽快。2022/05/22
スイ
12
悪徳県知事の心?魂?が小学生の体に同居しちゃう! そんなの読まずにはいられないー! ただの政治家じゃなくて悪徳!気になり過ぎる! 表紙の可愛さもあり、ドタバタコメディなんだろうなと開いてびっくり、米軍基地や原発といった社会問題をガシガシ入れて来る。 選挙とは、住民投票とは、といったことが小学生にもわかりやすく伝わる。 大人はもっと学んで参加しなきゃと背筋が伸びます…。 知事がそこまで悪徳じゃなかったのはちょっと肩透かし(まあそんな悪い政治家、子ども向けに書けませんよね…)だったが、面白かった。2022/02/18
杏子
11
突然の飛行機事故で、小学生の尊憲の体に、県知事大井政作の意識が入ってきてしまった!という、よくある二重人格もの?かと思いきや…小学生と県知事というのがちょっと違う。原発や非正規雇用、格差社会による貧困等々、現代の問題を小学生にもわかりやすいように書かれていた。ストーリーとしてはすごい面白いというわけでもなかったが、問題提起としては面白いかも。今の小学生が大人になった頃、日本社会はどんなふうになっていることか?未来は子どもたちのものである。大人だけが勝手にしていいわけがない!という作者の主張が見える。2020/02/23
頼ちゃん
8
あっという間に読める。人格が入れ替わるのかと思ったら、1人の体に2人の人格が入るのだった。深くはないかもしれないが、小学生には問題提起として面白いと思う。2020/02/29
ぱちょ
4
良かったな、濱野さん好きだな。「ソーリ!」も良かったし。事故で県知事の意識が入ってしまった小学生。入れ替わりながらけんかしながらお互いいろいろ学ぶ。お互いの主張を少しだけ受け入れられる。意識が入る時、出る時、白いものがふわーって動くってのがイメージ出来ておもしろい。そして二人は他人じゃないんだろうな。2020/12/06