出版社内容情報
平清盛の最大のライバルだった後白河天皇。保元・平治の乱では味方として、平氏の隆盛以後は敵として、権力を争った二人の葛藤を描く。
【著者紹介】
歴史作家
内容説明
上皇や摂関家の番犬とみなされていた武士が、朝廷を左右する存在へと変貌した平安末期。平清盛は後白河天皇と組んで政敵を次々と失脚させ、平家は絶頂期を迎えていた。だが、次第に大きくなる清盛の権勢に警戒心を抱いた後白河は、蜜月の関係を捨て平家の追い落としを謀ろうと…。一門の安泰のために最高権力を狙う清盛と、これを阻止する後白河との激しい確執を描く長編小説。文庫書き下ろし。
著者等紹介
小川由秋[オガワヨシアキ]
1940年生まれ。1965年、早稲田大学第一政経学部卒業。同年、学陽書房に入社し、地方自治関係の単行本を中心に企画・編集に携わる。ベストセラー『小説上杉鷹山』(童門冬二著)など、歴史・時代小説も多数手がけた。童門冬二氏が編集代表の同人誌『時代』の同人として小説を発表している。本名・高橋脩。弓道参段(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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舟華
2
ほとんどが清盛サイドからの目線なので、もう少し後白河院からの目線が欲しかったところ。途中数ページから小説よりの歴史書っぽいなぁ、と思ってしまったところからめちゃくちゃスピードが落ちてしまった。一族の長としての重圧も慢心も感じる事ができたかな。清盛も案外不運の人なのかもね。2021/01/06
maito/まいと
2
この二人が新しい時代を切り開き、そしてより新たな勢力につぶされていった。だが少なくても武家側が清盛でなければ、朝廷内での権力闘争で優位に立てなかった、そして後白河天皇でなければ、朝廷は引き続き旧態依然のままだっただろう。従来の者達とは異なる視点を持つ協力者でありながら、反目し合う二人の生涯を描いた歴史小説である本作は、前年の大河ドラマの概要としても、平安末期から武士の時代への変換期を読み取る一冊としても手に取りやすい作品。ただ清盛視点ばかりで後白河視点がなく、駆け引きでの緊迫感が薄味なのが残念。2012/07/17
甲斐祐貴
1
タイトルは『清盛と後白河院』だが、ほとんどの記述は清盛視点。後白河院視点からの記述が少なくて残念2012/02/21
Ryuji
0
★★★★★