出版社内容情報
心熱き明治人・久原房之助の波瀾万丈の生涯。
数々の有力企業を創業し、後に「政界の黒幕」と呼ばれた久原房之助。青年のような魂の熱さを抱き続けた「明治人」の波瀾の生涯を描く。
日立製作所、日産自動車、ジャパンエナジーの基礎となった久原財閥の総帥・久原房之助。「鉄鋼王」の異名を馳せ、生涯を通じて「ユートピア」建設のロマンを追いかけながら、草創期の日本基幹産業の発展に挺身した屈指の実業家である。
▼長州の商家に生まれた房之助は、慶応大学卒業後に貿易会社に就職するものの、ニューヨーク支店への栄転の夢を目前にして断念。経営難に陥っていた一族企業・藤田組の危機を救うべく、鉄鋼業の道を歩み、破竹の大躍進を果たす。
▼一代で巨万の富を築きながらも、第一次大戦後の恐慌の煽りで事業難に陥り、政治家へと転身。逓信大臣、立憲政友会総裁を歴任し、日中露の「三国緩衝地帯論」を唱えるなど理想家の片鱗を見せつつ、「政界の黒幕」として近代日本の政治・経済に多大な影響を及ぼした。
▼歴史の変革期である激動の明治、大正、昭和を縦横かつ奔放に闊歩した「巨人」の生涯を描く力作長編小説。
▼『惑星が行く』を改題。
[プロローグ]もう一つの人脈
[I]ホルンフェルスの里
[II]政商の世紀
[III]黒い宝石
[IV]独り立つ日
[V]掘りあてた鉱脈
[VI]日本のクルップ
[VII]怪物の錬金術
[エピローグ]惑星は消えゆくのみ
内容説明
日立製作所、日産自動車、ジャパンエナジーの基礎となった久原財閥の総帥であり、「鉄鋼王」の異名を馳せた久原房之助。一代で巨万の富を築きながらも、第一次大戦後の恐慌を機に政界へ進出。逓信大臣、立憲政友会総裁を歴任し、「政界の黒幕」として近代日本の政治・経済に多大な影響を及ぼした。激動の明治、大正、昭和を痛快に闊歩した巨人の生涯を描く力作長編小説。
著者等紹介
古川薫[フルカワカオル]
大正14(1925)年、山口県下関市生まれ。山口大学卒。山口新聞編集局長を経て、文筆生活に入る。平成3(1991)年、オペラ歌手・藤原義江を描いた『漂泊者のアリア』で第104回直木賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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よこまつ