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PHP文庫
人間失格・富嶽百景

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  • サイズ 文庫判/ページ数 333p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784569672397
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

太宰治の代表作2編が文字を大きく完全復刻。

現代の若者も支持し続ける、太宰治の代表作2編を完全復刻。文字をグッと大きく読みやすくしました。巻末に綿矢りさのインタビュー付。

「恥の多い生涯を送ってきました」(『人間失格』)、「富士には月見草がよく似合う」(『富嶽百景』)の名フレーズで知られる両作品は、太宰晩年のすべてを注ぎ込んだ傑作VS安定した時代の名文が味わえる傑作、という好対称を成している。

▼自殺する1ヶ月前に完成した『人間失格』は太宰治の半生を綴った遺書といえる作品。自分以外の人間すべてを極度に恐れ、自殺未遂を繰り返し、薬物中毒となった彼の果てとは……。

▼一方、太宰治の人生において充実した時期に書かれた『富嶽百景』は井伏鱒二と共に富士、御坂峠に滞在していた頃の作品。

▼当時、井伏氏の紹介で見合いをし、翌年、結婚している。そんな幸福な時期の彼の爽やかな心情が、富士の情緒と共に随所に散りばめられている。

▼この対照的な明暗二作品を、大きな字、豊富なふりがなと註記でじっくり味わえる。解説:太田治子、鑑賞:童門冬二、特別インタビュー:綿矢りさ、PHP文庫オリジナル編集。

●人間失格 
●富嶽百景 
●解説 ――二つの作品をつなぐもの(太田治子) 
●鑑賞 ――私だけの太宰さん(童門冬二) 
●特別インタビュー ――「人間失格」を読んで、デビュー作を書きました。(綿矢りさ) 
●太宰治・略年譜 

内容説明

「恥の多い生涯を送って来ました」(『人間失格』)、「富士には月見草がよく似合う」(『富嶽百景』)の名フレーズで知られる両作品は、太宰晩年のすべてを注ぎ込んだ傑作VS安定した時代の名文が味わえる傑作、という好対照を成している。そんな二作品が、大きな字、豊富なふりがなと註記でじっくりと味わえる。

著者等紹介

太宰治[ダザイオサム]
作家・小説家。本名:津島修治。明治42年(1909)6月19日、青森県下有数の地主の子に生まれる。弘前高校(現・弘前大学)卒。東京帝国大学中退。大学在学中より井伏鱒二に師事。昭和23年(1948)に玉川上水において山崎富栄と入水心中をはかり命を絶つ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

えり

29
富岳百景を読了。前に人間失格を読んだ時は、何か胸に来る文体に一週間程気分が悪くなったけど、富岳百景の方は清々しい気持ちで読めた。山梨県の御坂峠の頂上にある天下茶屋が舞台。そこからは富士山が一望できる。確かに太宰の言う通りおあつらえ向きの何の変哲もない三角の山かもしれない。だけど富士山は浮かれたりしんどい時でものっそり黙って立っている。本当によくやっている。茶店は実際にあるという。富士と共に色んな苦悩を抱えて過ごした場所。「富士には月見草がよく似合ふ」冬の富士山も見てみたいし、いつか必ず富士山に登ろう。2014/08/21

myunclek

19
ここしばらく太宰、連続で思いだし読み。中学か高校の教科書で強烈に印象に残った「井伏鱒二氏が放屁なされた」という一文はこの「富岳百景」だったんだ(笑) 太宰治にかかれば、富士山ですら平凡の仲間入り。しかし富士山と対峙しての精神的に大きく変わっていく様は楽しい限り。富士山には月見草が似合う。一度見てみたい…。そんな気持ちにさせるのは、やっぱ太宰治が好きだから。 2015/02/08

蓮華

13
有名すぎる本だけど読んだのは初めて。 生田斗真主演の映画があまり面白くなかったけど、本は面白かった。 主人公のクズ男ぶりは好きになれないけど、苦悩する心情を見事に表している。 ダメ男なのに、辛いだろうなぁと共感してしまう。 すごいな。2017/11/19

はち

11
「人間失格」を大きな文字で書いてはいけません。ふりがなと註記もいりません。こんなにスラスラ読めてしまっては、葉ちゃんの魅力半減です。なんて読むんだろうこの漢字?どんな意味なんだろう?読みにくいなぁ〜!そこで葉ちゃんのミステリアス度up⤴︎私の母性がグググッとくるはずなのですが...今回は読みながら、勝手にイエローカード出しまくり。ちょっとガッカリの再読となりました。だけど、主人公(たぶん本人)の感情だけを描いて、飽きずに最後まで読ませてしまうところは、太宰治の凄さなんだろうなぁ〜。2018/10/24

てっしー

7
「富嶽百景」狙いで読む。うん、実によく分かるなあ。全体の話としてはとりとめもない紀行文のような印象だが、何気ないエピソードが、ちょっとしたフレーズが、実にいい。「まるで、風呂屋のペンキ画だ。芝居の書割だ。どうにも註文どおりの景色で、私は、恥ずかしくてならなかった」「富士は、やっぱり偉い、と思った。よくやってる、と思った」「富士が、したたるように青いのだ」「富士には月見草がよく似合う」すごいなあ。やっぱり大作家だよなあ。富士を百景見るには、百箇所回らなくてもいいんだなあ。2013/05/17

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