出版社内容情報
人気器作家の作風がわかるビジュアルエッセイ。
当代人気器作家の食卓の素顔と作風が、豊富なカラー写真と軽妙洒脱なエッセイで読みとれる。器好きにはこたえられないお薦めの本です。
「その人らしい、その家庭らしい食卓の魅力は、ふだん使いの器に象徴されている――」。フードジャーナリストでエッセイストの向笠千恵子さんは、そう考え、日本全国の器作家の工房を訪ね歩きました。陶器、磁器、漆器、木工、金工、ガラスまで。行く先々の工房では、器作家の皆さんの、なにげない、ふだんの食卓に招かれることもしばしば。その食卓の風景は、まさに、作風を知る格好の舞台。それに人気の器作家たちの素顔は、みんな食いしん坊ばかり。そこには手づくりのほんものの味が、ほんものに盛られていたのです。それは、美しいライフスタイルをもとめる現代日本人のお手本ともいうべきもの。毎日の暮らしを愉しむ精神にあふれています。登場するのは28人の人気器作家。しかも、食卓を彩るふだん使いの器ばかり。取り合わせや盛りつけのヒントになるカラー写真が200点以上も入ったビジュアルエッセイ。器好きにも入門者にも楽しめるお薦めの本です。
●中里 隆さん―豪快にして繊細。茶の心を持ちながら自然児。唐津焼の心を現代に伝える。
●山本源太さん―まぼろしの星野焼をよみがえらせたのは、美しい風土に魂を寄せた詩人陶工の情熱。
●永地博正さん―伝統の萩焼にモダンみを融合させたのは、デザイナー時代のフレッシュな感性。 ほか
内容説明
ほんものの味を、ほんものに盛る。人気の器作家28人の作風と食卓の素顔。
目次
中里隆さん―豪快にして繊細。茶の心を持ちながら自然児。唐津焼の心を現代に伝える。
山本源太さん―まぼろしの星野焼をよみがえらせたのは、美しい風土に魂を寄せた詩人陶工の情熱。
永地博正さん―伝統の萩焼にモダンみを融合させたのは、デザイナー時代のフレッシュな感性。
星正幸さん―唇や手のひらに伝わる感触でいやされる器。アースカラーの備前焼。
滝口和男さん―食卓をドラマチックに演出する、ひねりのきいた器。アバンギャルドな清水焼。
荒川尚也さん―シンプルでいて透明なテクスチャー。素材と技法にこだわり、ガラスに感性を吹き込む。
荒木義隆さん―アジア各地で吸い込んだ空気を小粋なスパイスに、料理をさりげなく引き立てる器を生み出す。
川淵直樹さん―器はうつろ。空のなかにものを盛ってこそさまになる。型にはまらぬ作家がたどり着いた手法と境地。
大道正男さん―料理名人の食いしん坊作家だからこそわかる、食べ物を引き立てる器のツボ。
Gary Molerさん―焼きもの界の小泉八雲。日本文化を独自に昇華させたアメリカ人陶芸家。〔ほか〕
著者等紹介
向笠千恵子[ムカサチエコ]
東京日本橋生まれ。慶応義塾大学文学部卒業。フードジャーナリスト・エッセイスト。著書『日本の朝ごはん』『日本の朝ごはん食材紀行』(ともに新潮文庫)は日本人の朝ごはん見直しの契機となった。ほかに、志をもった食職人を通じ、日本のスローフードを描いた『日本人が食べたいほんもの』(新潮社)、素材から料理を探った『日本の食材おいしい旅』(集英社新書)などがあり、03~04年には『小説新潮』に「食の街道を行く」を連載
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。