出版社内容情報
日本の活力を奪う病巣を徹底的に洗い出す!
株価が上がらない市場の構造、サラリーマン社会の崩れ去る形等、デフレ日本の社会現象を構造問題から徹底追求! 活力を奪う病巣を洗い出す書。
デフレ危機の根本原因はどこにあるのか。今回の小泉改革でそれを解消できるのか。
▼本書では政府の行革断行評議会委員である猪瀬氏が「現場」をよく知るエコノミストの情報を元に、本音の議論を展開する。
▼第一の論点は日銀の役割である。一層の量的緩和が求められているのに、独立したとしてインフレ対策に執着する日銀は、面子も合って政府の要求に応えず、量的緩和になかなか踏み切らない。それが市場の資金を枯渇させ、倒産の続出を招く結果となったと論じる。二点目は株式市場の問題点である。本来株価を上げるには株式市場にどんどんお金が流れ込まねばならないが、税制が厳しく企業の情報開示も充実していない日本では、お金が流れず、株価が上昇しない仕組みになっている。これを取り払う事が先決で、株価対策は意味が無いと述べる。
▼「底なし不況」を招いた本当のカラクリを描き、この国の経済を食いつぶす構造問題に鋭く迫る入門書。
●第1章 デフレ不況はなぜ続くか
●第2章 経済危機への処方箋
●第3章 真の構造改革とは何か
●第4章 サラリーマン社会はどこへ行く
内容説明
「底なし不況」を招いた本当のカラクリ。なぜ株価を押し上げる力が働かないのか、誰がデフレを加速させているのか。この国の経済を食いつぶす構造問題に鋭く迫る。
目次
第1章 デフレ不況はなぜ続くか(日銀「ダム論」、崩れたその景気回復シナリオ;中央銀行の誇りある選択とは ほか)
第2章 経済危機への処方箋(「株価対策」よりも長期的な市場整備を;株式市場と実体経済との悩ましき関係 ほか)
第3章 真の構造改革とは何か(小泉政権に何を期待するのか;不良債権処理、郵政改革、特殊法人改革をめぐって ほか)
第4章 サラリーマン社会はどこへ行く(雇用不安の中で見失っているもの;サラリーマン「三種の神器」を問う ほか)
著者等紹介
猪瀬直樹[イノセナオキ]
1946年、長野県生まれ。『ミカドの肖像』で87年、第18回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。『日本国の研究』で96年度文芸春秋読者賞受賞。既成の常識にとらわれないユニークな視点でつぎつぎと作品を発表、『ペルソナ三島由紀夫伝』『マガジン青春譜』『ピカレスク太宰治伝』の評伝三部作が話題に。作家活動のほかにメールマガジン「日本国の研究・不安との訣別/再生のカルテ」の編集長。行革断行評議会委員として特殊法人等の民営化に取り組む。政府税調委員、財政制度等審議会専門委員、日本ペンクラブ言論表現委員長、慶応大学メディアコミュニケーション研究所講師、国際日本文化センター客員教授、東京大学大学院客員教授など幅広い領域で活躍中
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