出版社内容情報
真田昌幸・幸村・大助が、知謀、奇略のかぎりを尽し徳川に対抗する痛快歴史長編。爆発的な人気を呼んだ『立川文庫』“真田編”のネタ本が、現代に鮮やかによみがえる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
コマック
2
落語の「真田小僧」がきっかけで本書を読んでいます(3回目)。史実以上に幸村が格好良く描かれていて、読む度にますます幸村ファンになります。この本ではもちろん薩摩落ち説が取られていますが、薩摩に落ちないことには「真田小僧」も成り立たないのですよね。余談ですが、志ん朝の真田小僧が絶品です。2024/02/01
こうめい
1
一言であらわすと江戸時代に作られた悲劇の英雄物語。真田=善、徳川=悪、という感じで完全に善悪がはっきりしており江戸時代の庶民の幕府への不満が現れています。史実とはかけ離れていますが注釈で一部説明してくれています。真田三代の活躍が痛快で、おもしろく一気に読めました。2013/05/04
psychicer
1
はじめにに書いてあるとおり、幕府支配のもとで階級によって差別された民衆が、権力者に対する国民的英雄として、徳川家康に対抗した真田一族を英雄に仕立てあげた物語。よって歴史的信憑性はほぼ皆無だが、当時の娯楽や人々の想いなどが分かる作品。さすがに軍勢の数がかなりオーバーだったり、昌幸や大坂陣営の幸村贔屓が強すぎたりと、かなり史実を逸脱したところはありますが、真田好きには面白い作品。2012/05/26
【すとちゃん】
1
明治31年に発行された「校訂真田三代記」を、筆者が抄・意訳した小説で面白可笑しく読みました。軍勢の数がかなりオーバーに書かれていたり、何度も家康を追い詰めたりと、史実から逸脱したりしていますが、真田(特に幸村)が大活躍です。上記の元本は元禄時代以降に書かれたものらしく、徳川の世を快く思わない人や、想像力豊かな人が、娯楽もない時代にこういう話しを思い付いて、昔話風に子供や孫に話し聞かせていたのでしょうね。真田好きなら読んで損はありません。2009/10/29
二分五厘
0
1992.4.12