PHP新書<br> 石田三成―「知の参謀」の実像

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石田三成―「知の参謀」の実像

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  • サイズ 新書判/ページ数 205p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784569554426
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0221

出版社内容情報

  江戸時代、徳川御用史家らによって「姦臣」にされてしまった三成。真の三成はいかなる人物だったのか。丹念な資料検証から描く新・評伝。    

内容説明

豊臣政権の官房長官というべき地位にあって、秀吉の右腕として辣腕をふるった三成。本来、名官房長官として歴史に書き記されるべき三成が、いつ、なぜ、どのようにして「姦臣」に仕立て上げられてしまったのか。千利休切腹事件、豊臣秀次失脚事件、蒲生氏郷毒殺説など、これら三成の策謀といわれる事件の真相を、丹念な史料の再検証から究明するとともに、戦下手の三成を重用した背景から、平和の時代の参謀像にもせまる力作評伝。

目次

第1章 つくり上げられた姦臣像
第2章 三成重用の背景
第3章 理想の部下としての三成
第4章 エリート官僚ゆえの限界
第5章 都市計画のプランナー
第6章 三成にとっての関ヶ原

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kawa

31
勝者の歴史語りによって「佞臣」のレッテルを張りつけられた三成の実像を追う。福島正則・加藤清正ら武功派との亀裂は、朝鮮役での三成の讒言に加え、御陽成天皇の聚楽第行幸のおりの家臣トップに三成を指名した秀吉の行動が武功派を刺激した由。関ケ原戦で、松尾山城籠城作戦を考えていた三成等が目新しい。2023/07/28

はちこう

16
史実の石田三成にせまりたいと思い再読。小早川秀秋の裏切りが決戦当日だったと書かれている。秀秋の裏切りは決戦前には決まっていたとする説は、本書出版後の比較的新しい研究成果なのだろうか。三成はその秀秋が布陣した松尾山に籠城し、長期戦に持ち込もうとしていたという説は興味深い。三成は、松尾山に毛利輝元を入れたかったらしいが、毛利家内でも意見が割れていたのだから、この策の実現は難しかったと思う。著者は三成の汚名を返上したかったようだが、残念ながらそこまでの説得力はなかったかな。2024/08/21

はちこう

6
「佞臣」石田三成。諸大名への文書を秀吉に代わって三成が出していたらしい。三成の優秀さを物語る一方、諸大名の反感もあっただろう。聚楽第行幸では三成が豊臣家臣のトップで従ったとのこと。これも福島・加藤ら武功派は面白くなかったはず。関ケ原の布陣では、毛利輝元に松尾山への入城を要請した密書が東軍側に奪われている。この密書が輝元に無事届いていたら戦局はどうなっただろう。関ケ原の合戦は、豊臣恩顧の心が薄れつつある中で最期の賭けになってしまったが、西軍が勝利する可能性も十分あったのかも。2022/09/18

nk

3
こなした実務の量が半端じゃないすごすぎ2018/02/11

まめっと

2
終始石田三成の汚名を注ぐことをテーマにしている本。デマの否定と功績。石田三成のような知の武将が戦国時代後期に必要とされていて活躍したこと、それが武闘派の武将との軋轢を生んだことがわかりやすかった。小和田先生の本は本当読みやすい!賄賂をこんなに受け取りやすい環境で高潔な人物、というのはすごいし、好感が持てる。現代なら武闘派武将こそ全然役に立たないので、三成こそ活躍できるだろうに。一方で戦のセンスがないのはよくわかったので関ヶ原で敗北したのはやっぱり仕方がなかったような気持ちになってしまった…2017/06/19

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