内容説明
人間はその生涯の中でさまざまな死に直面する。「死の教育」の第一人者が、死と対峙した人々の姿を通して語る本当の人間、本当の生。
目次
第1章 「いのち」の断章(私はだれ―「死の教育」とは何か;骨肉腫の青年の日記から―無視された患者の心;四号室切り捨て―「死のない社会」;「お父さんをスーパーで買ってきて」―日常のなかの生と死;おじいちゃんの死―事実を見つめる;老母娘の現実―生き方を貫く ほか)
第2章 「ちいさな風の会」の誕生(思いがけない反響;「何か」を求めて;子どもの死は未来を失うこと;学校災害への挑戦;悲しみを分かち合いながら;「どんぐりの会」について ほか)
第3章 「死の教育」を考える(「風」に想う;死をめぐる医療(ターミナル・ケア)
メディアと「死」
遊びと「死」
「死」を隠蔽する社会
デス・スタディとは何か)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
白としろ
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みなだれもが、人生にある時期に出会った死別の影を引きずりながら、その重みを必死にやりすごしつつ、かろうじて今日まで生きてきた。。。周囲の人たちからは、元気になったと言われ、自らも意識的に涙を封じながら過ごす日常生活の中で、実は死別直後と変わることのない悲しみ、、。。。「お子さんは何人ですか」「今年でいくつ?」など、日常生活の中で何度となく繰り返される会話だが、子どもを亡くした親にとっては、このさりげない問いかけが、棘のようにつきささる。。。テレビのCMで赤ん坊が映ると、ある年齢の特有の動作や仕草の中に2016/10/28