出版社内容情報
レーニン、スターリン、ムッソリーニ、ヒトラー、毛沢東……20世紀の悪名高き独裁者たちは何を読み、何を執筆したのか。その膨大な著作のすべてに目を通した著者が、彼らの目論見や文才まで、知られざる一面を明らかにする。
内容説明
「人類史上最悪の本」を実際に読んでみた!20世紀の悪名高き独裁者たちは、何を読み、何を執筆したのか。レーニン、スターリン、ムッソリーニ、ヒトラー、毛沢東、フセイン、金正日ほか、東西20人以上の独裁者の著書を網羅し解説する。
目次
第1部 独裁者たちの聖典(レーニン;スターリン;ムッソリーニ;ヒトラー;毛沢東)
著者等紹介
カルダー,ダニエル[カルダー,ダニエル] [Kalder,Daniel]
1974年スコットランドのファイフ生まれ。作家、ジャーナリスト。1997年にモスクワに移住。働きながら旧ソビエト連邦諸国を旅し、10年間を過ごす。エスクワイア誌、ガーディアン紙、タイムズ紙などに寄稿するほか、BBCラジオ向けにドキュメンタリー番組を制作する。テキサス州オースティン在住
黒木章人[クロキフミヒト]
翻訳家。立命館大学産業社会学部卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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keroppi
70
新聞の書評で見かけて。独裁者たちが執筆した「独裁者文学」を研究した本。上巻は、レーニン、スターリン、ムッソリーニ、ヒトラー、毛沢東。文学は、人を救いもするが、血塗られた世界にも導く。ムッソリーニが、意外と文才があったんだな。下巻に進もう。2020/01/28
星落秋風五丈原
16
毛沢東結構酷いこと言ってます。2020/10/28
あまたあるほし
7
ムッソリーニの項に未邦訳の本がたくさん引用されていて貴重。「宗教とは心の伝染病の病原菌であり、この病にかかると精神鑑定医による治療が必要となる」「今日ここに私は宣言する ファシズムの思想、教義、精神は普遍的である。ファシズムの個別の制度についてはイタリア的だが、その精神は普遍的なのだ。そうとしか考えられない」「歴史とは寄せる波と返す波の永遠の繰り返しである。国家の歴史の各局面は数十年、時に数世紀単位で評価されるべきものだ。『一年の歴史』。2019/11/16
くらーく
2
上巻は、レーニン、スターリン、ムッソリーニ、ヒトラー、毛沢東。まあ、錚々たるメンバー。この中では、いちばん小者?のムッソリーニに本が面白そうです。文才もあるし、述べていることも示唆に富んでいるかと。つまらない、と思うのは、スターリンと毛沢東かな。殺戮者数と反比例するのかしら?ここまで突き抜けないと、あれだけの事ができないのかもしれないな、などと。ファシズムの方が共産主義より、民衆に近いのか、まともな気がする。 全般に独裁者が書いた本からの引用とそれ以外の引用、さらに著者の意見が混在で、読みにくいかな。2020/11/07
yoshiko
0
ムッソリーニが面白すぎたわ。官能小説や戯曲を書いて自分にフラグ立てちゃったり、従軍日記がイイカゲンなまま出版されてたり、あと黒シャツ隊のみなさんが下剤のヒマシ油を相手に無理やり飲ませるのがお気に入りってwww昔あった「ヘタリア」っていう漫画を思い出した。レーニンのつまらなさやスターリンの残酷さを通り越すと、絶対言っちゃいけないが、少し親しみを覚えてしまう。(ムッソリーニもユダヤ人虐殺してるよわかってるよ!)コレも独裁者の手の内か。全体的に著者の筆致に皮肉や笑いを含めてあってそこもよい。下巻も読む。2025/05/01