内容説明
仇討ちのために用意された建物―「檻」。いまここに七人の男女がいる。彼らにはそれぞれ「殺人者」「被害者」「共謀者」「傍観者」「邪魔者」「監視者」それに「探偵」という役割が与えられている。たがいに自分の役割しか知らない。だから誰にも気が許せない。やがて、ひとりが死体で見つかる―。気鋭が満を持して書き上げた渾身の長編。
著者等紹介
関田涙[セキタナミダ]
1967年生まれ。2003年、『蜜の森の凍える女神』で第28回メフィスト賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yumiDON
50
いやあ、 なかなかの面白さでした。売れない小説家の日常と、「仇討ち」と呼ばれる儀式を閉ざされた檻で行う男女達を交互に描く本作。クローズドサークルに当たるのが、後者の仇討ちの方なのですが、正直最初はそこまで乗り切れず、冴えない作家の多難な日常の方が気になってしまったくらい。それぞれの世界のギャップが面白く、上手い構成だなと思いました。そして、ちゃんと最後まで読んでよかった。好みは分かれるでしょうが、私は好きです。2016/10/03
みっぴー
43
ちょっと捻ったクロサーものですが、ルールが凄くややこしくて、誰がどの動物で、役割が何なのか全く頭に入ってきませんでした。みなさんのレビューでは、サルは比較的分かりやすいようですが、私はサッパリ。。。そして肝心の一番重要なルールさえも理解していなかったため、ラストのネタあかしで??となり、ページの始めの方へ戻ってルールを再確認…。嵐の山荘とか、雪に閉ざされた系のクロサーに飽きてきた方におすすめです。取説読まないタイプの方は、始めのルールに気を付けてください(×_×)2017/06/19
Yuna Ioki☆
34
1770-203-44 初読み作家№392 そうきたかって感じで面白かった( ̄∇ ̄) 何を書いてもネタバレになりそうな感じ(笑)場面がコロコロ変わるので苦手な人も多いかも。2017/08/31
はな
16
初めましての関田さん。売れない作家が起死回生をはかるべく推理小説を書く日常パートと作中作である「檻」の中のパートが入れ替わりに出てくる。この「檻」の中のパートの設定やらルールになかなか頭が追い付かなくて困った。途中から少し結末を予想しながら読んだけど、見事に裏切られた。波に乗るまで時間がかかったけどおもしろかったです。2015/11/10
そのぼん
7
ストーリーがどこに向かっているのか全く読めない作品でした。 オチも好き嫌い分かれるだろうなぁ…ってのが率直な感想です。2012/03/05