内容説明
ヴァイキングの“衝撃”を抜きにしてヨーロッパ中世を語ることはできない。驚くべき航海者、交易商人、狩猟、漁撈者、工人であるヴァイキングのすべてを、ヨーロッパ7カ国の国際共同作業によって再現する決定版。
目次
第1章 海をわたる冒険者たち―熟練した船大工や航海者や船乗りになったヴァイキング
第2章 スカンジナヴィアの居住地―北方の母国
第3章 ヴァイキングの遠征―ヴァイキングを駆り立てた政治と貧困と人口過密
第4章 大交易センター―ビルカ、カウパン、ゴトランド、ヘゼビュー―外国製品や富の入口
第5章 ヴァイキングの軍事基地―イングランド進攻を図るデンマーク王たち
第6章 西方海上へ―スコットランドから北米まで―開発、交易、侵略、征服、入植
第7章 地中海とアジア―戦闘、商売、旧帝国と新しい人々
第8章 ヴァイキングの社会―古い神と新しい神、社会階層、職業、習俗、倫理
第9章 言葉の呪力―ルーン文字、サガ、恋と憎悪と勝利と悲劇の詩
第10章 ヴァイキングの日常生活―生活芸術、什器、衣服、細工技術の戦争と平和
第11章 ヴァイキング船―最初期から全盛期までの変遷
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
洋書好きな読書モンガー
19
本棚から。30年ぶり位の再読。50年前冷戦時代に西ヨーロッパのヴァイキング研究者を集めて書かれた本。cornがとうもろこしと誤訳されているのが残念(cornは英国英語では小麦の事、英国英語でとうもろこしはmaize)。歴史、海外進出、暮らしの様子、ヴァイキング船など図写真が多くわかりやすい。2025/03/21
サアベドラ
2
ヴァイキングの網羅的な概説書。題に「図説」にある通り、図版が非常に豊富。当時の北欧人の衣装、家屋、武器、ロングボートなどのビジュアルが掴める。一箇所地図が上下逆になっているのと、cornをトウモロコシと誤訳しているところが残念。でもトータルで見てオススメ。2010/07/10
Fige
0
「ヴァイキング」はコロンブスよりも先にアメリカ大陸を発見し、入植していた。高校の世界史で聞いたこの話が頭に残っていたので、ちょっとした興味から読んでみた。略奪を好み、粗野で好戦的というイメージは覆り、彼らは、ヨーロッパ中世が停滞した暗黒時代の中、時代の先駆者として冒険・交易・文学等の様々なジャンルで才能をいかんなく発揮し、歴史に大きな影響を与えた。いかにして彼らが興り、キリスト教世界を圧倒したのか、その隅々までを堪能できる一冊。2014/08/10
みこ
0
ヴァイキングたちが実際にどのようなものを使って生活をしたのかがイメージしやすかった。かれらは遊牧民が馬とともに生きていたのと同じように、船とともに生きていたのであろう。そう考えると、遊牧民も略奪などを前提とした生き方をしているのと、ヴァイキングのそれはよく似ているように思う。2023/04/19
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