出版社内容情報
地球温暖化や資源枯渇などの問題は、遡れば利益・成長至上主義があり、それに伴う新商品開発競争や大量生産・大量消費などによって引き起こされている。そして、このような産業社会を支えてきた思想や理論の一つにマーケティングがある。
それに対し、コーズ・リレーテッド・マーケティングなどの新しい概念が提起されているが、十分機能しているとはいえないと著者は言う。
本書は、諸刃の剣であるマーケティング論のこれまでの議論を批判的に読み込み、社会的要請に応えうるマーケティング論のあり方を探る。企業倫理に関心を持つマーケターやCSR担当者などにおすすめ。
内容説明
新商品開発競争や大量生産・消費を支えてきたマーケティング理論は地球温暖化や資源枯渇のような問題にどう対峙するのか。これからの世界で求められるマーケティングを考える。
目次
序章 批判精神の論点
第1章 マーケティングのネガティブな側面と問題点―消費の欲望を掻き立てる手段と浪費癖を育てる道具
第2章 アンチ・マーケティング論
第3章 デ・マーケティング戦略の再考
第4章 脱成長とマーケティングは共存可能か
第5章 マーケティングは持続可能な社会を実現できるか
第6章 マーケティングの原点は「商い」である
第7章 欧米文献に見るマーケティングの批判研究
第8章 マーケティング・ディスコースをめぐる批判的見解
補筆 マーケティングの批判的研究文献
著者等紹介
折笠和文[オリカサカズフミ]
1987年明治大学大学院政治経済学研究科博士後期課程満期退学。現在、名古屋学芸大学メディア造形学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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