内容説明
わがままなキルディーンは、わしとのくらしで、礼儀ただしいふるまいを身につけ、小さなことにも感謝する気持ちをはぐくんでいきます。海へ山へと、わしは王女を連れ出し、試練をあたえます。そして第３の冒険、色とりどりの宝石がきらめく不思議な洞窟でキルディーンを待つものは…。「ちゃんとしかる」「痛みを知る」ことの大切さをやさしく説いたファンタジーの名作。
著者等紹介
長井那智子［ナガイナチコ］
東京都生まれ。青山学院大学卒。エッセイスト、手彫りガラスアーティスト（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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海猫
56
王女・キルディーンは、大切に扱われすぎたため手のつけられないわがまま少女に育ってしまう。国の外れの高い塔に幽閉され、大きなわしの群れに厳しく教育されることになり…。作品の性質上、少々説教臭いがわしは一言も喋らず促すのでしつこくない感じがするし、厳しいわしとは対称的な存在の白鳥の女王が登場するのでバランス感覚としても良い印象がした。捻くれ者にしか思えなかったポプリおばあさんの扱いも象徴的。こうしたお話をイギリス王室の本当の女王様が書いたという事実も興味深い。装丁がたいへん豪華で格調高いイラストも素晴らしい。2025/02/18
KAZOO
10
5年以上も前に購入していた積読本でしたが、やっと読み終えました。比較的童話や絵本は好きでしたがあまり、絵が万人向きではない感じでしたのでそのままにしておきました。読んでみてかなり大人向きの本ではないかと思いました。わがままなお姫様がわしによって徐々に精神的に成長していく過程を様々なエピソードでつづられています。いい本だと思いました。何度も読み返すかもしれません。2014/01/04
ブラックティー
5
わがままいっぱいに育ったお姫様が、ワシたちと共に暮らしながら礼儀や思いやりを学ぶ物語。一言も口をきかないにもかかわらず、ワシたちの存在感がすごいです。作者は英国王室からルーマニア王室に嫁いだというマリー王妃。本当のお姫様だった人が書いているというのもユニークです。そして、大人が読むとけっこう身につまされる内容だったり。窓形に切り抜かれたカバーから美しい絵がのぞく表紙を始め、装丁がとても凝っています。挿絵もすべてカラーだったらいいのになぁ。2013/05/11
アインシュタイン
2
美しい装丁に一目惚れし、母にﾌﾟﾚｾﾞﾝﾄしてもらった。ｲｷﾞﾘｽのお姫様が書いた、小さなﾜｶﾞﾏﾏ姫の冒険。大切な物はきっと見つかる。2012/03/30
マキオ
2
小さい一人娘を持つお父さん必読。話の意味がとても良く理解できる解説が巻末に付いている。１９世紀に書かれた沢山の挿絵が綺麗。2009/07/04
