出版社内容情報
ある幼稚園の極めてユニークな保育実践は、既存の理論ではうまく説明できない、と気づいた著者が始めた参与観察。これによりすくい取った、IKEA でのごっこ遊び、「メディア遊び」などの事例を通して実践される「遊びこむ」保育の実態を明らかに。これまでの保育実践研究への示唆を提示する。
阿部 学[アベ マナブ]
内容説明
何もない保育室、まちづくり、園通貨、アート、メディア、暗号、冒険、自由保育への転換。めずらしい特徴を持つ、ある幼稚園の保育実践に着目。子どもの「遊びこむ」姿を追うことで、保育・教育について深く考える。主体的・対話的・協同的な学びを創造するための、新しい教育実践論を提案。
目次
第1部 A幼稚園を読むフレームを探る―その独特の実践を読むために(A幼稚園の基礎知識;これまでの保育実践研究とA幼稚園;拡散する「自由保育」言説;「ごっこ遊び」のリアリティとファンタジー)
第2部 A幼稚園での参与観察事例―リアリティとファンタジーの多層構造を読む(事例(1)―「IKEA」にみるリアリティとファンタジーの構造
事例(2)―「メディア遊び」にみる子どものリアリティ追求と保育者の役割
事例(3)―「しんぶんしゃ」「アナウンサー」にみるリアリティ内存在とのかかわり)
第3部 総合的考察―「遊びこむ」保育を捉える視座(構造と意義;まとめと展望)
著者等紹介
阿部学[アベマナブ]
1982年、秋田県秋田市生まれ。千葉大学大学院人文社会科学研究科博士後期課程修了、博士(学術)。千葉大学教育学部附属小学校講師、千葉大学大学院特別研究員、NPO法人企業教育研究会主任研究員などを経て、敬愛大学国際学部専任講師。専門は、教育方法(授業・教材づくり、幼児教育)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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