内容説明
近年、知的財産が企業に競争優位をもたらすといわれるが、具体的な数値を用いての研究は少ない。本書は、知的財産・研究開発活動と、企業経営・マクロ経済の関係について、実務家が意思決定に役立つ分析手法を身につけられるように詳しく教える。
目次
アメリカの知的財産政策と経済的意義
主要経済データとしてのGDP
主要データの関連分析(最小二乗法)について
エクセルを用いた回帰分析手法
技術進歩(無形資産)の経済的効果
研究開発投資の経済的効果
回帰分析におけるデータ処理・分析上の留意点
知的財産制度と経済成長
外国特許と対外経済活動との関連分析
知的財産と企業の経営分析
株価データと研究開発の収益性低下に関する分析
職務発明対価の判例動向と経営的課題
著者等紹介
石井康之[イシイヤスユキ]
1951年香川県に生まれる。1974年一橋大学経済学部卒業。東京海上火災保険株式会社入社。1991年(財)知的財産研究所に出向(主任研究員)。1994年(株)東京海上研究所(主席研究員)。2002年株式会社ミレアホールディングス法務リスク管理部マネージャー。2005年専修大学大学院経済学研究科修了(計量経済修士)。東京理科大学専門職大学院教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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葉
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付加価値やデフレータ、基礎統計、決定係数、コブダグラス型の生産関数の理論的な説明を行っている。輸出額や投資額などの対外経済取引量をいくつかの説明変数を用いて説明するグラビティモデルについてモデル例が書かれている。アメリカと日本の特許数の推移などがグラフで示されており、神戸大学特定領域横断研究組織(KURNS)について関本(2006)を例に挙げて日本の研究開発技術者のモチベーションを高めるには業績が報酬に結びつく処遇システムではないことを示したことが書かれている。特許の引用件数についても述べられている。2014/10/24