文庫クセジュ<br> ケアの倫理―ネオリベラリズムへの反論

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ケアの倫理―ネオリベラリズムへの反論

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  • サイズ 新書判/ページ数 130,/高さ 18cm
  • 商品コード 9784560509876
  • NDC分類 369
  • Cコード C1212

出版社内容情報

「ケア」とは、人の傷付きやすさにかかわることである。競争社会の中での「ケアの行動」、社会的な絆の問題を提起する。

内容説明

「ケア」とは、脆弱と依存にある他者に配慮することである。人間は傷つきやすく、ひとりでは生きていくことができないため、人との関係、他人への依存を必要とする。現代の競争社会において、ケアの行動は大切なものであり、その配慮をめぐって社会的な絆の問題を提起する。

目次

第1章 「ケア」の主題/女性たちの声(他者への関心:もう一つの道徳心理学;「ケア」は母性ではない;女性たちの不明確な声 ほか)
第2章 配慮すること/リベラルな個人への対抗(人間は基本的に脆弱である、しかし…;リベラルな人間に対する批判;十八世紀における実践哲学の転換 ほか)
第3章 感受性の民主主義(「配慮する」ことのネオリベラルな用法;「ケア」への家族のアプローチ;配慮の実践 ほか)

著者等紹介

原山哲[ハラヤマテツ]
1949年生まれ。東北大学大学院文学研究科単位修得退学。フランス政府給費留学生(パリ高等師範学校)。ベルサイユSQY大学博士課程修了(社会学博士)。現在、東洋大学社会学部教授。専門は看護を中心とするケアの組織の日仏比較

山下りえ子[ヤマシタリエコ]
1963年生まれ。東京大学法学部卒業。東京大学大学院法学政治学研究科単位修得退学。現在、東洋大学法学部教授。専攻する民法(損害賠償法)のほか、仲裁ADR、成年後見人に関する国際・学際研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ケイトKATE

26
ケアという行為が人間社会において必要なものであるにもかかわらず、歪な形で使われていることに対して、著者は憤りを込めて告発している。歪さとして、新自由主義による数値化と効率化によってケアが必要とされている弱者に届いていないことと、ケアする側が女性に押し付けられていることである。ケアを正常なものにするためには、配慮を平等化していくことである。平等にすることで、多くの人にケアを行き届くことができる。また、競争や利益を価値に置く新自由主義に対抗としてのケアを本書で学ぶことができた。2021/06/22

ゆう。

15
少々難しい本でした。哲学的視点から「ケア」=「世話をする」行為を考え、ネオリベラリズムに対する批判を行っている書となっています。人間は弱い存在であり、依存する存在です。そのため、必然的にケアの相互行為が必要な存在なのだと思いました。訳者は、ケアを「配慮」と訳していますが、その配慮の仕事は他人への関心や責任、相互援助といった社会にとって好ましい心の発展を伴うと述べられ、個人の私的利害や閉ざされた自我しか考慮しない人に対して対抗するものだと述べています。市場に還元できないところにケアがあるのだと思いました。2014/04/21

nbhd

14
「資本論」と「男性性」の勉強をそれぞれ別個ですすめるなかで、両者をつなぐキータームである【ケアの倫理】と運命的に出会ったのだった。文章は硬めな本だけど、キーワードを拾い集めると、その輪郭が見えてくる。テンションに任せてまとめると…ジェンダーをめぐって、なにを平等とするのか、その判断は難しい。「女性が男性並みに働ける社会」も違うし、「女性の家事労働に賃金をあてればいい」という話でもない。リベラリズムの理性も、この点においては限界がある。そこに、どってん「ケアの倫理」を持ち込むというのがこのプロジェクトだ。2021/03/16

壱萬参仟縁

13
もしも政治家、官僚が真にケアの倫理観が高いのなら、もっと弱い人たちでも生き生きと生き甲斐をもって暮らせると思う。現状では不足。私利私欲はいかんなぁ。道徳は、心づかいや配慮が、ニーズをもつ人びとにかかわる実践のこと(41頁)。道徳は実践してこそ意味をもつようだ。他方、倫理は、配慮の関係的世界と結合(43頁)。人間関係に倫理あり。弱さを認め、付き添うことは行動力を確立すること(54頁)。社会は誰のためにあるのか。そして、ケアは社会においてどのような役割を果たしているのか。これら疑問を氷解する。ロールズに敬意。2014/02/11

amanon

8
読了後、本書を登録するまで、既読本だということに全く気付かなかった(笑)。興味深い内容ではあるのだが、訳文が生硬で読みづらく、誤植も多いのが残念だった。ただ、いみじくも新自由主義と歪んだ愛国主義が勃興し、ケアやエッセンシャルワークが隅に追いやられがちな昨今において、本書の主張はますますその価値を増していくであろう。また、主にケアにおける女性の立場の不当さについての告発も、わが国において深く考えなければならない問題。それから、フランスではいわゆるヤングケアラーの問題は生じていないのか?が気になる。 2023/05/21

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