運命論者ジャックとその主人 (新装版)

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運命論者ジャックとその主人 (新装版)

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  • サイズ 46判/ページ数 364p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784560098998
  • NDC分類 953
  • Cコード C0097

出版社内容情報

破格の世界文学

 ラブレー、セルバンテス、スターンといったヨーロッパ文学の異形の系譜につらなり、シュレーゲルらドイツ・ロマン派の思考を刺激した後、現代においても『ブーローニュの森の貴婦人たち』のブレッソン、『ジャックとその主人』のクンデラといった芸術家たちを魅了しつづけてきた、ディドロ最晩年の傑作。フランス18世紀小説の白眉が、新たな訳でよみがえる。
 うわべは「主人」とその従者「ジャック」のあてど知れない遍歴譚だ。旅する二人と出会う人びと、散りばめられたエロティックな小噺、首を突っ込む語り手らによる快活、怒涛の会話活劇が繰り広げられるが、とはいえその内実は、破天荒なストーリー展開、逸脱につぐ逸脱……主人はいつになったら、ジャックの恋の話を聞けるのか。「物語性」の決定的な欠如そのものが物語たりえていること、それこそがこの小説の身上だ。
 運命論者――だとしても、人は誰しも筋書きのわからない、次の瞬間にはどちらに転ぶとも知れない曖昧な日常を生きている。ある意味ではこの酷薄きわまりない世界を、一片の悲哀を混じえることなくひたすら快活な笑いをもって描ききったこの傑作。装画はよしながふみ。

内容説明

「ひとは自分がどこへ行くのかなんてことを知ってるものでしょうか?」飛躍につぐ飛躍、逸脱につぐ逸脱。主人は聞けるか、ジャックの恋の話―旅する二人と出会う人びと、首を突っ込む語り手らによる快活、怒濤の会話活劇!

著者等紹介

ディドロ,ドニ[ディドロ,ドニ] [Diderot,Denis]
1713‐1784。フランス十八世紀の啓蒙の時代を代表する哲学者。『百科全書』の刊行に尽力したほか、自然学、演劇改革、美術批評、政治論、そしてフィクションの創作など、多様なジャンルでヨーロッパの思想・文化に巨大な足跡を残す

王寺賢太[オウジケンタ]
1970年生。東京大学大学院博士課程満期退学。博士(文学、パリ西大学)。現在、東京大学大学院人文社会系研究科准教授。フランス文学・思想専攻

田口卓臣[タグチタクミ]
1973年生。東京大学大学院博士課程満期退学。博士(文学、東京大学)。現在、中央大学文学部教授。フランス文学・思想専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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まふ

17
何ともとりとめのない話であった。ジャックという生意気な運命論者が旦那と呼ばれる主人とあてもない旅を続けている時の思い出話を延々と語り合う。その大半が女性との恋愛、駆け引き、女性をめぐる決闘の話であり、いろいろな愛の形があり、それぞれがぶっ飛んでいて面白い。これがダランベール、ヴォルテール、モンテスキューと並ぶフランス革命時代の大哲学者の著というのだから知らなかったとはいえ恐れ入る。2022/03/25

アトレーユ

10
哲学者が小説を書くとこうなる…はずないのに、なぜそうなった!?! と、絶対思える逸品。 1つの話が結末になる前に別の話に飛ぶ、の脱線の繰り返し。 さらにメタフィクションの要素が入るので、話の内容が飛びながら、さらに現実と虚構のあいだも飛び交ってるから、ややこしくなる。 ひたすら演繹法で書くとこうなる、という帰納法の小説ってことか?  話の結末がどうなるか、の没入のワクワクよりも、どこまで脱線していくのか、のメタなワクワクを楽しんだ。2022/07/31

フリウリ

7
メタフィクションの手法は「トリストラム・シャンディ」の影響らしいですが、18世紀はまだ(?)神さまが「実在」する時代で、神が世界を制作するかのように著者が小説を制作する、世界の各所で神がその実在を示すかのように小説の各所で著者が顔を出す、というアナロジーが成り立ち、その趣向を著者も読者も違和感なく受け止め、楽しんでいたのではないか、と思いました。ジャックと主人は主従関係が反転していて、「おかしな二人組み (psuedo couple)」(セルバンテス、ベケット、大江)パターンですね。82024/04/10

Э0!P!

0
自由意志の問題を宗教的に扱うのにとどまらず、科学的な視点からも述べているのは、哲学者らしい。愛においては、特に人間は自由意志に基づいて行動できない、という点が面白おかしく描写されている。いくつも出てくる恋バナのそれぞれが面白く思えるのは、ディドロが言う通り、人間の本性によるところなのかもしれない。2023/03/18

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