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出版社内容情報
外国語大学での名講義を再現。ことばはなぜ変化するの? 言語学の基礎である比較言語学がわかると、外国語学習はもっと楽しくなる。
内容説明
外国語学部の学生たちとことばの変化について考える噂の講義をここに再現。
目次
1 言語が変化する理由を想像する
2 比較と対照はまったく違う
3 どうして言語に先祖や親戚がいるのか
4 比較言語学の先駆者たち
5 音の変化はいつでも複雑怪奇
6 親戚以外の関係もある
7 ピジン・クレオールは変化の最前線
8 ことばの違いを地図上に表わす
9 政治が言語に口を出す
10 日本語の系統をめぐる危ない話
著者等紹介
黒田龍之助[クロダリュウノスケ]
1964年、東京生まれ。上智大学外国語学部ロシア語学科卒業。東京大学大学院修了。スラヴ語学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yomineko@怪我しちゃった
61
スラブ語専門の黒田先生の、ユーモアと皮肉たっぷりの言語学本ですが、「フィールドワークをしないと言語学者ではない」という本を読んで愕然といておられる様子が可愛らしいwwwひょっこりひょうたん島はロシアのチェブラーシカが放送された当時の1960年代のアニメ。私はコマーシャルで知った。何と火山が爆発して漂流した島のお話だとか。島国、火山の国日本ならではの発想が素晴らしい!と妙に感心してしまった。学生達に問いかけ、答えを分析するスタイルが面白かった。多言語を勉強している人は実は少ないらしいので頑張ります!2021/08/21
rosetta
31
元の本が出たのは2011年。大学に欠員が出て急遽比較言語学を担当することになったフリーの研究者の著者が、自分はスラブ語が専門なんだけどなぁと思いながらまず比較言語学とは何であるかから問いながら進めた半年分の講義を再構成。時にシニカルな文章を挟みながら怪しい言説やトンデモ学説に騙されないよう警鐘を鳴らす。言語を比較するとは同系統の間でしかしてはいけなかったのか。系統の異なる言語を同士を比べることは対照と言うのだそうだ。講義があまりに人気がありすぎたことから大学から打ち切られたとか、最後までは皮肉がきいている2023/03/19
サアベドラ
14
黒田龍之助による比較言語学入門風知的読み物。2011年刊の『ことばは変わる』の改題増補版(だそうだが、前書を読んだのはかなり前だし手許にもないのでどれぐらい変わっているかあまりよくわからない)。講義形式で比較言語学とその周辺のトピックをわかりやすく解説。講義なので各章の最後にレポート課題があり、学生の回答とそれに対する黒田先生のコメント(ツッコミ)が付けてある。大学でOCSや中世ロシア語を研究していた人なので、記述文法・比較言語学寄りの思考の持ち主で、当然生成文法と相性が悪い。その点は考慮して読むべし。2018/03/02
shizuca
9
講義をうけている感覚になる本。とくに章末にある【課題】が、講義終了間際の「じゃ、いままでのまとめを小レポートにまとめて」そのままで、しっかり聞かなきゃとなるからしっかりよめる。◯◯学、たしかに今は何でも研究対象にできちゃうから【◯学】が権威付けときいてなるほどなと思った。研究や調べものは、ついつい自分のなかで正しいって感じたものばかりに拍手しちゃうけど、「それは本当に両手あげて賛成でよいのか」と考えなおしたり原典(孫引きとかでなく)をじぶんで見るのも大切。言語ってたのしい。2018/02/05
サラダ
6
黒田龍之助さんによる大学での比較言語学の講義を本にまとめたものです。講義のテーマは「言語の変化」です。毎講義後に「課題」が出され、それに対する受講生の「回答」とさらに黒田さんの「解説」も載っています。受講生は留学生を含む外国語学部の学生なので、いろいろな意見が出ていて興味深かったです。外国語を学ぶ上でのヒントをもらいました。 2019/01/05