出版社内容情報
言葉と自在に戯れる、小説の可能性
「アメリカ文学の静かな巨人」のデビュー短編集。言葉と自在に戯れるデイヴィスの作風はすでに顕在。小説、伝記、詩、寓話、回想録、エッセイ……長さもスタイルも雰囲気も多様、つねに意識的で批評的な全34編。
ある女との短命に終わった情事を、男が費用対効果という観点から総括しようとする表題作「分解する」。救いのない不動産に全財産をつぎ込んだ男が、理想の家屋の設計の幻想を若い猟師と共有していくさまを描いて不思議に美しい「設計図」。語学講座のテキストの裏で不穏な自体が進行していく「フランス語講座その1――Le Meutre」。人生で何ひとつ成しえない男のオブローモフ的生活を描く「ワシーリィの生涯のためのスケッチ」。〈夫〉の喉にひっかかった小骨をめぐるどこかほのぼのとした「骨」や、長編『話の終わり』の原型とおぼしきファン必読の短編も。
内容説明
「アメリカ文学の静かな巨人」のデビュー短編集。言葉と自在に戯れるデイヴィスの作風はすでに顕在。小説、伝記、詩、寓話、回想録、エッセイ…長さもスタイルも多様、つねに意識的で批評的な全34編。ある女との短命に終わった情事を、男が費用対効果という観点から総括しようとする表題作「分解する」をはじめ、長編『話の終わり』の原型とおぼしきファン必読の短編も。
著者等紹介
デイヴィス,リディア[デイヴィス,リディア] [Davis,Lydia]
1947年マサチューセッツ州生まれ、ニューヨーク州在住。著書のほか、ビュトール、ブランショ、レリスなどフランス文学の翻訳家としても知られ、プルースト『失われた時を求めて』第一巻『スワン家の方へ』の新訳の功績により、2003年にフランス政府から芸術文化勲章シュヴァリエを授与されたほか、2010年にはフロベール『ボヴァリー夫人』の新訳を5年がかりで完成させた。2003年にはマッカーサー賞、2013年には国際ブッカー賞を受賞している
岸本佐知子[キシモトサチコ]
上智大学文学部英文学科卒。翻訳家。著書に『ねにもつタイプ』(講談社エッセイ賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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