出版社内容情報
「ソクラテス以前の哲学者たちは、今日では失われてしまっている正真正銘の哲学的な伝統を形づくっていた」。ギリシア哲学の揺籃期、神の言葉の受託者たる自然学者たちの思索の跡はわれわれの感応をうつ。タレスより原子論者にいたるまでの哲学の流れを浩瀚な文献を駆使して解説する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Gokkey
11
なぜ生成という概念がここまで古代ギリシア思想の中心的な位置を占めるのだろう?知れば知るほど謎は深まる。ハイデガーの形而上学にチャレンジする前に、この辺りの自分なりの疑問点や考え方をまとめておきたく読んでみた次第。パルメニデスのハイデガーの思想に与えた影響など、単なる哲学史の概説にとどまらない記述もあり楽しめた。~学派別の章立てだが、うまくまとめてあるように思う。2020/07/31
Ex libris 毒餃子
8
ソクラテス以前の哲学について、非常にコンパクトにまとまっている。しかしながら、ルビがフランス語とギリシア語になっていて(原著がフランス語)、フランス語がわからない自分としてはそこが厳しかった。2021/07/23