出版社内容情報
ドイツは戦後いかにしてナチズムの過去と取り組んできたのか。さまざまな力学が作用する「過去の克服」を戦後ドイツの歩みとともに概観する。日本の戦後史を考える上でも必読の一冊。
内容説明
「過去の克服」は順調に進んできたわけではなく、そこにはそれを促す力とそれを押しとどめる力があった。本書では、このふたつの力のせめぎ合いをとおして、「過去の克服」をめぐる戦後ドイツの歩みを概観していく。日本の戦後史を考える上でも必読の一冊。
目次
プロローグ 「過去の克服」とはなにか
第1章 克服されるべき「過去」―人種主義・戦争・ホロコースト・強制労働
第2章 連合軍占領下のドイツ―一九四〇年代後半
第3章 「過去」との和解、西側との和解、そして国民相互の和解―一九五〇年代
第4章 よみがえるナチ時代の影―一九六〇年代前半
第5章 ヒトラーの敗退、ブラントの登場―一九六〇年代後半~七〇年代後半
第6章 過ぎ去ろうとしない「過去」―一九七〇年代後半~八〇年代後半
第7章 「過去の克服」のゆくえ―ドイツ統一以後
エピローグ 現代ヨーロッパの「過去の克服」
著者等紹介
石田勇治[イシダユウジ]
1957年京都市生まれ。東京外国語大学卒業。東京大学大学院社会学研究科(国際関係論)修士課程修了。87年マールブルク大学博士号取得。89年東京大学専任講師。91年同助教授。96年より東京大学大学院総合文化研究科助教授。専攻、ドイツ現代史
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