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ゼーバルト・コレクション
改訳 アウステルリッツ (改訳)

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  • サイズ B6判/ページ数 298p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784560027349
  • NDC分類 943
  • Cコード C0097

出版社内容情報

近代の暴力と権力に対峙し、忘れられ、消し去られたものを拾い上げ、各地を巡る。《全米批評家協会賞》ほか多数受賞。

【著者紹介】
1944~2001年。ドイツ生まれ。「アウステルリッツ」で全米批評家協会賞、ブレーメン文学賞を受賞。将来のノーベル文学賞候補と目されながら、交通事故で急逝。

著者等紹介

ゼーバルト,ヴィンフリート・ゲオルク[ゼーバルト,ヴィンフリートゲオルク][Sebald,Winfried Georg]
1944年、ドイツ・アルゴイ地方ヴェルタッハ生まれ。フライブルク大学、マンチェスター大学などでドイツ文学を修めた後、各地で教鞭をとった。やがてイギリスを定住の地とし、70年にイースト・アングリア大学の講師、88年にドイツ近現代文学の教授となった。散文作品を発表し、ベルリン文学賞、ハイネ賞など数多くの賞に輝いた。遺作となった散文作品『アウステルリッツ』(01年)も、全米批評家協会賞、ブレーメン文学賞を受賞し、将来のノーベル文学賞候補と目された

鈴木仁子[スズキヒトコ]
1956年生まれ。名古屋大学大学院博士課程前期中退。椙山女学園大学教授。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ケイ

131
思いもかけない視点から語られるホロコースト。アウステルリッツとのタイトルは条約を思わせるが、作者が語る青年の名前だ。両親をホロコーストで失ったが、イギリス人の家庭で育ったアウステルリッツは自らの出自を知るとたどらずにはおられなかった。彼が直接体験するのではないが、掘り起こしていくユダヤ人の虐殺。独特の語りは最後までなれることができず、あまり入り込めなかった。語り手が彼と会う時からすでに陰鬱な状態であることなど、必要以上に全体を暗くしている気がする。2016/01/17

みあ

75
アウステルリッツは主人公がベルギーのアントワープで出会った男の名前である。彼と親交を深めていく中で主人公は、アウステルリッツの哀しみと痛みに満ちた人生を知っていく。繊細で美しい言葉で語られるその生い立ち。彼は子供の頃両親と別れ一人イギリスに送られて生き延びたのであった。ナチスから逃れるために。彼が抱える孤独と苦痛は哀切であり、癒してくれるはずの記憶自体が彼を苦しめる。そして戦争が終わって彼は大人になり両親の生きていた痕跡を探し続ける。彼にとっては生と死の境目すらないのかもしれない。2018/08/05

syaori

57
アウステルリッツが語る彼の過去。そこから現れるのは人類の負の遺産。遠い記憶と伝聞で語られるそれは、掴もうとするとまた暗い過去の中に沈んでしまう幻のよう。世界は日々新たになっていて、精神病院は駅舎となりユダヤ人からの簒奪品を集めた場所には図書館が建つ。過去は遠くなっていく。そうして昔日の苦悩や苦痛は消えていくものなのか? いやそんなことはない、過去の痕跡から一瞬姿を現すものを忘れてはならないのだと過去を見つめるアウステルリッツの眼は言っているように感じました。そこには悲哀も怒りもなく、そのために一層切実に。2018/02/28

市太郎

55
表紙の写真が本編に出てきた瞬間、胸が締め付けられるような思いがした。今回も素晴らしかった。「土星の環」よりも小説らしい為か、読みやすくて彼の創り出す特別な空間により埋没できた。自分の出自を知らぬアウステルリッツが語る暴力と権力の歴史。密度の濃い文章に時々惑乱し、別次元を彷徨しているかのよう。だが「アウステルリッツは語った」という一文に現実に引き戻され、語りに寄り添うことを許してくれない。あらゆる境界が曖昧で、歴史の狭間に廃れ消滅していく瞬間がもしあるとして私はその空間を美しいとすら感じる。至宝の文学。2014/01/10

mt

39
ナチスによる悪夢が過去のものになっても戦後が終わらない人々はいくらでもいるのだろう。アウステルリッツもその一人で、「私」に今と過去の歪んだ話を聞かせる。二人が出会った高く聳える天盖を持つ駅舎は縦横に延びる目的地を持つ。5歳のとき、生き延びるためプラハの駅舎を後にしたアウステルリッツは、旅立ちと同時に名前もそれまでの生い立ちも捨てた。背を向けていた過去に対峙し始めたアウステルリッツは将来をも捨て、精神を病みながら近寄る者を排し、両親の面影にさ迷う。過去の映像が明滅し、読み進むごとに強く引き込まれた。2015/12/12

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