ピアニストが見たピアニスト―名演奏家の秘密とは

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  • サイズ B6判/ページ数 278p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784560026625
  • NDC分類 762.8
  • Cコード C1073

内容説明

アルゲリッチはどうしてソロを弾かないのか?ミケランジェリはなぜ歌を封印してしまったのか?現役ピアニストにして気鋭の作家が、六人の名演奏家の技と心の秘密を解きあかす。

目次

負をさらけ出した人―スビャトスラフ・リヒテル
イリュージョニスト―ベネデッティ=ミケランジェリ
ソロの孤独―マルタ・アルゲリッチ
燃えつきたスカルボ―サンソン・フランソワ
本物の音楽を求めて―ピエール・バルビゼ
貴公子と鬼神の間―エリック・ハイドシェック

著者等紹介

青柳いづみこ[アオヤギイズミコ]
ピアニスト・文筆家。安川加寿子、ピエール・バルビゼの各氏に師事。マルセイユ音楽院首席卒業。東京芸術大学大学院博士課程修了。89年、論文『ドビュッシーと世紀末の美学』により、フランス音楽の分野で初の学術博士号。90年、文化庁芸術祭賞。演奏と執筆を両立させる希有な存在として注目を集めており、5枚のCDは『レコード芸術』誌で特選盤となるほか、師安川加寿子の評伝『翼のはえた指』(白水社)で第9回吉田秀和賞、祖父青柳瑞穂の評伝『真鷹のあわいに』(新潮社)で第49回日本エッセイストクラブ賞を受賞。2001年には『水の音楽』の書籍(みすず書房)とCD(キング・レコード)を同時刊行、大きな話題を呼んだ。JMLセミナー入野義朗音楽研究所にて「ドビュッシーのピアノ曲・解釈と演奏法」開講。大阪音楽大学教授
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

MASA123

9
バルビセとハイドシェックは聴いたことがないので、ネットで探して演奏を聴いてみたいと思った。 ミケランジェリは好きなピアニストなので、本の記述にはあまり感じ入るところはなかった、謎多き演奏家なので、断片的なエピソードだけで語るのは無理がある。アルゲリッチは、そうかもしれないなあと共感した。サンソン・フランソワは晩年のジャズクラブで飛び入り演奏する動画に、本書でもふれていて、やはり、これは外せないなと共感。 リヒテルは「リヒテルと私/河島みどり」「リヒテルを語る」を読んでいるので、特に新しい知見はなかった。2022/09/30

tom

4
たいした本です。これを書いたピアニストも,たいした人だし,プロだから書ける本でもあると思いました。私ごときがコメントを付けることができるような本ではありません。音楽が好きで,演奏家という人たちがどういう人たちなのかを垣間見たいと思ったら,手に取ってみるのもよいと思った次第。巻末のお勧めCDを買ってみます。2010/04/29

ブロッコ・リー

4
裏話などではなくて、ピアニストの視点から見た有名ピアニストたちの素顔、天才、孤高と思われがちだが一人の人間としてマエストロを紹介している。読み終えてから入手できるCDを聞いてもう一度目を通す。音楽が違って聞こえてくるのは非常に楽しい。

sei

3
アルゲリッチの先生怖すぎ。彼女の凄いところは、それでメンタルが一部壊れてしまっているのにステージではきらきらしく弾けること。巨匠たちも舞台袖で本番に怯えるのは同じらしい。著者が藝大出身のピアニストらしく、体重のかけ方や指の使い方について分かりやすくてよかったです。2017/05/27

ふくさん

3
弾けて書ける才女、青柳さんの論考です。「水のまなざし」を以前に読んでその才能に惹かれました。本作は彼女の専門領域で、さすがの出来。特にドビュッシーやラベルの楽曲に対する思い入れがストレートに伝わりました。ミケランジェリのピアニズムの分析は同業者しか明かしえない鋭さで改めてディスクで確認し納得。先入観と権威主義にまみれた我が国の音楽評論とは一線を画す説得力満点の一冊で音楽好きには嬉しい著作です。2014/10/02

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