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出版社内容情報
「まずい」という定評の真相は? シェイクスピアの時代からエスニック料理天国の現代まで食卓からたどる英国近・現代史。
内容説明
ロースト・ビーフ、フィッシュ・アンド・チップス…イギリス料理はほんとうに「まずい」のか?シェイクスピアの時代からエスニック料理華やかな現在まで、食卓から読み取るイギリス近・現代史。
目次
序章 イギリスを食べる
第1章 シェイクスピアの食生活―宗教改革の余韻
第2章 コーヒーハウスとタヴァーンの時代
第3章 「イギリス料理はまずい」―定評の確立
第4章 「好ましくない食事」
第5章 「朝食を無税に」
第6章 イギリスの食事の原型―産業革命の結果
第7章 食生活と体位
第8章 ジャガイモと牛乳の革命―一九世紀都市民衆の食生活
第9章 イギリス料理はなぜまずくなったのか―ミセス・ビートンの時代
第10章 戦争の半世紀
終章 「イギリス合衆国」への道
著者等紹介
川北稔[カワキタミノル]
1940年大阪市生まれ。京都大学文学部卒業(文学博士)。大阪大学名誉教授、京都産業大学客員教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゲオルギオ・ハーン
26
イギリス料理と聞くと「マズい」イメージがあるが、どうしてそんなイメージがついたのか、歴史的にどんな料理を食べていたのか、といったことについての答えが書かれている。マズいイメージの原因は著者によればヴィクトリア朝のジェントルマン教育で粗食が美徳とされたこと、美食は悪徳という風潮があったこと、上流階級の料理を再現するためインチキ食材を使った料理が流行ったことであるという。このあたり、同時代の地域性を重視するイタリアと異なるのも面白い。意図的にマズい料理を作って子どもに食べさせるとかひどすぎる。2023/09/15
俊介
19
世界の食文化シリーズ。全20巻。世界各地の食が網羅されており、それぞれに結構中身が濃い。本書は『イギリス』。イギリス料理といえばその評判の悪さが、半ば「鉄板ネタ」になっている。実際のところを私はよく知らないので、気になってたが、本書でも「なぜイギリス料理はまずいか」など、言いたい放題笑(いいのか…)。ただ、そのようなイメージがついたことに、根拠が無いわけではなく、歴史的にも「由緒ある」イメージのようだ。実際まずいかどうかはともかく、一国の食のイメージがいかに形成されるか、その考察としては良いかもしれない。2022/07/12
ブルーツ・リー
5
英国料理の「まずさ」を、かなり強調する内容。 今までの英国の料理を解説する本は、親英的過ぎた、との事だが、自分の知る限り、イギリスの文化を解説する本を読んで、イギリス料理を絶賛している人は少ないように感じる。 「どんな親英家でも、イギリス料理まで絶賛する人は居ない」との言葉まで聞いた記憶があるくらい。 近代に至るまで、イギリスには野菜らしい野菜がキャベツとグリーンピースくらいしかなかった、との事で、驚く。 イギリス人の剛直な精神が、料理の過美を嫌った、との事だが、本当だろうか。2021/10/08
うみ
1
イギリスのお料理はまずい。フィッシュ&チップス以外は。…とは言われてるけど私は未体験。どうしてそんなふうになったのかってのを歴史的に見ていく本。どんだけあんたがた肉食なのよと。遊牧民もびっくり。産業革命と砂糖や茶の普及は今では教科書にも出てくることだけど,戦時中の食料事情や配給の話は知らなくって面白かった。2015/08/17
かえ
0
図書館2015/05/15