出版社内容情報
虐待死報道のたびに、当事者・関係者への糾弾や責任追及の大合唱が起こる。慎重で丁寧な分析や広い視野からの吟味が必要である。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひろか
8
滝川先生はやはり大好き。私なりに一言で言うと、「虐待の脱構築」。非難と批判にさらされている現場の現実とは、やや距離があるが、目の前の対応に追われながらも、「虐待とは何か」自身に問い続けたい。2020/10/10
aki
1
メディアの偏向報道やそれによるイメージ(加害者=絶対的悪の親)にデータをもって一石を投じる。日本の虐待死件数は毎年50件前後で増加していないにも関わらず、児童相談所相談件数は指数関数的に増えている。これは毎年1,500人が虐待死する虐待後進国アメリカの制度を下敷きにした児童虐待防止法による通告の強化、虐待の定義(特に面前DV)の拡大によるものと論じる。虐待自体についても、乳幼児の育児という困難な仕事に十分なリソース(パートナーの協力や健康、経済的安定、祖父母の存在等)なく臨むことは非常な困難が伴い、↓2021/07/03