感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
井月 奎(いづき けい)
36
『悪文』という題名は文章読本として奇をてらっているのかと思いましたが、そうではありません。至極まっとうに順序立てた説明で悪文を紡がないように導いてくれます。乱れや自己満足を個性や特徴としないように、言いたいことが伝わることを前提として書くことの大切さを説いています。文芸が一品の料理だとしたら、その基本の文は水にたとえて良いかと思います。そのとき水はできる限り透明で、清らかでわずかな余韻をのみ感じさせるものであることが望ましいでしょう。この本は文芸と文もまたそうであると教えてくれました。2017/02/05
いわにほ
14
良い文章(美しい文章)の条件を明文化することは難しいが、悪い文章の条件は挙げる事ができる。◆他人とコミュニケーションを取る為に文章を書いているのだから悪文は避けるべき。本書を一読した上で、巻末にある50のチェックリストを机の片隅に置いておくと良さそうだ。◆これを読んで再認識したが、文豪ってマジやべえよ(語彙力)2019/09/24
琴音
12
文法のルールに関する一冊。『ことばのきまり』を改めて振り返ることができ、何気なく書いていた文章を推敲する際にとても役に立ちました。言い回しに年代を感じたので少し読むのが大変でしたが、だからこそ日本語の本質的文法は重要な骨組みなんだと気付くことができました。良書!2013/02/06
Kikuyo
11
読みやすく誤解のないように、そして伝わりやすく書くことを心がける。一人よがりにならないように気をつけたいと思った。2021/04/04
Unicorn
3
かなり昔の本なので、今では普通に使われている言葉が、昔は、誤って使われている部類に入っているとか、時代の流れとともに、言葉は変化していくんだな、と痛切に感じた。また、ですます調から、だである調に途中から変化するといかに不自然にみえるのか、ということも学べたので、非常に良かった。ただ、結構バサバサと言いたいことを言っているので、読んでいて心地いいものではなかった。2013/12/14