出版社内容情報
カウンセリングは週1回50分が基本とされるなか、短時間での実践が要請されつつある。多職種の視点から現場での工夫を紹介する。
内容説明
30分のなかで工夫できることってなんだろう?カウンセリングは週1回50分が基本とされるなか、社会的な要請として短時間・低頻度での実践が行われつつある。いざその現実に直面したとき、私たちにできることはなんだろうか。医師、心理士、精神保健福祉士、看護師など多職種の現場からその手がかりを探る。
目次
1 短時間カウンセリングを始める前に(短時間・低頻度サイコセラピー序説―その展望と現状;マイケル・バリントの短時間心理療法―『6分間対話療法』を中心に;短時間・低頻度設定における臨床的工夫)
2 多職種からの実践レポート(医師の立場から;医療現場における臨床心理士・公認心理師の立場から;教育現場における臨床心理士・公認心理師の立場から ほか)
3 事例でわかる!事例がわかる!(医療現場での30分カウンセリングの実際;教育現場での30分カウンセリングの実際)
著者等紹介
細澤仁[ホソザワジン]
栃木県生まれ。神戸大学医学部医学科卒業。精神科医、臨床心理士。現在、フェルマータ・メンタルクリニック院長、アイリス心理相談室代表
上田勝久[ウエダカツヒサ]
三重県生まれ。京都大学大学院教育学研究科修了。教育学博士。臨床心理士、公認心理士。現在、兵庫教育大学大学院学校教育研究科講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひろか
10
精神分析系の人たちがこの課題に向き合っているというのが面白い。まあ、他の派閥の人だとそもそも柔軟なのかもしれないけど。非常に現実的な内容でした。2021/03/21
ひだり
4
医師、臨床心理士、スクールカウンセラーなどさまざまなカウンセリングの場面で、短時間低頻度カウンセリングが実践されている。その特徴や工夫が実践レポートを通してよく分かりました。心理学、大学でしっかり学べばよかった…2022/01/30
バーニング
2
理論と実践が両方コンパクトに収まっており、全体的にはかなりまとまりのいい本になっていると思う。スタンダードとされて来た50分の意義とその見直し、多忙な現場はあるいは50分では負担を感じる中で30分間で工夫しながらできることをそれぞれの立場、現場の視点で探っていく試みはとても創造的だろうと思うし、対面すること自体が難しいまさに今こそ特に必要な試みかもしれない。その他、こちらに書いた→https://burningsan.medium.com/681d8d6be2dc2020/10/22