出版社内容情報
法制審メンバーであった著者の視点から、近時の法改正の内容を確認し、所有者不明土地を中心とする土地問題の解決策を提示する。
内容説明
現在の日本で「土地を所有する」とはどういうことか。根本に遡って考え、その内実を明らかにする。
目次
はしがき 国家の中で「土地を所有する」とはどのようなことを意味するか
第1部 土地所有と国家―土地所有の担い手(なぜ今「土地所有」が問題か、それをどのように考えるべきか;土地所有権の制度はどのように形成され、どのような問題を生じさせたか;地域コミュニティによる土地所有はどうあるべきか、それはなぜ重要か;土地の所有者は隣接地に対してどのような権利をもつか ほか)
第2部 土地所有と公共の福祉―所有者不明土地問題への対応を題材に(土地所有権は公共の福祉の観点からどのように調整されるか;所有者不明土地等の管理人の制度を創設すべきか;共有者不明の土地をどのように利用し、管理し、処分しうるか;所有者不明土地を時効取得し、登記する方法はあるか ほか)
おわりに 新しい土地所有論の可能性
著者等紹介
松尾弘[マツオヒロシ]
慶應義塾大学大学院法務研究科教授(専攻:民法学、開発法学)。1962年長野県生まれ。1990年一橋大学大学院法学研究科博士後期課程単位取得。横浜市立大学商学部助教授、横浜国立大学大学院国際社会科学研究科教授を経て、慶應義塾大学大学院法務研究科教授。この間、シドニー大学客員教授、オックスフォード大学客員研究員。社会資本整備審議会・公共用地部会委員、法制審議会民法・不動産登記法部会幹事、国土審議会・土地政策分科会特別委員、土地等利用状況審議会委員等を歴任。また、ラオス、ベトナム、カンボジア、ネパール等の民法整備支援に携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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