出版社内容情報
警察官、検察官の証拠隠しや捏造、嘘。それらの違法捜査を見抜かなかったことによる誤った裁判の実相を、元裁判官が明らかにする。
目次
はじめに―誤判・冤罪はなぜ起きるのか
第1章 昭和23年から30年まで(一九四八~一九五五)(別件逮捕した被疑者を重大な本件で厳しく取り調べ、激しい拷問の末虚偽自白させた上、自白に「秘密の暴露」をねつ造した―幸浦(さちうら)事件
睡眠時間も与えず長時間の厳しい取調べ(拷問)によって虚偽自白させた上、重要な証拠品である鉈や着衣を廃棄した―免田事件 ほか)
第2章 昭和31年から昭和の終わりまで(一九五六~一九八九)(強盗殺人事件につき、多くの違法捜査と違法な公判活動を重ねた結果、無実の若者二人に無期懲役刑を確定させた―布川事件;唯一の物的証拠である陰毛をすり替えた―鹿児島の夫婦殺し事件 ほか)
第3章 平成の最初から現在まで(一九八九~)(幼女誘拐殺人事件につき、開発途上のDNA型鑑定を盲信して、疑わしい点のない幼稚園バス運転手を強制連行し厳しく取り調べて虚偽自白させた―足利事件;違法な取調べで無理やり虚偽自白をさせ、自然発火による火災事故を保険金目的による放火殺人事件として起訴した―東住吉事件 ほか)
違法捜査と冤罪―まとめにかえて
著者等紹介
木谷明[キタニアキラ]
1937年生まれ。1963年に判事補任官。最高裁判所調査官、浦和地裁部総括判事などを経て、2000年5月に東京高裁部総括判事を最後に退官。2012年より弁護士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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