出版社内容情報
☆かつては日本人の日常服だった「きもの」は、成人式と卒業式の「制服」としてしか見かけなくなっていました。しかし最近では、「ファッション」として注目を集め、花火シーズンの浴衣をはじめ、身につける若者も増えています。それはなぜなのか、きもの業界に旋風を起こす仕掛け人と経済学者が多様な話題から語り尽くす、ユニークな対談集です。
☆着るのが面倒、ルールがややこしい……。これらの理由以外にも、きものが廃れていった様々な原因が。「価格が高いのはなぜ」「どうしてフォーマルばかりなのか」など、経済学者ならではの視点から、きものが抱えている問題点にも鋭く迫ります。
☆「きものにサンダル」「ワンタッチ帯」など、従来のルールにとらわれず、新しいコーディネート、素材、着方などを次々に提案する著者が、百貨店なども巻き込み展開する新たなブランド戦略とは何か。経営論としても興味深い話が満載です。
☆日本で、「きもの」がどのように生まれ、貴族社会、武家文化、近代と時代の推移によって、どのような変化があったのか。服飾文化の歴史から、日本文化の流れも味わうことができます。
☆いま世界で、ジャパン・メイド、クール・ジャパンが大きな注目を集める中で、ファッションとしての「きもの」にも新しい流れが生まれつつあります。きものだけでなく、ファッション全般に深い知見がある著者が、和装がどう進化していくのかを語ります。読めば、きものが着たくなる1冊です。
矢嶋 孝敏[ヤジマタカトシ]
株式会社やまと代表取締役会長
1950年東京都生まれ。早稲田大学経済学部卒業。74年株式会社やまとに入社。78年株式会社アイドルを設立し、代表取締役社長に就任。88年株式会社やまと代表取締役社長に就任。96年株式会社シゼンヌ代表取締役会長、98年株式会社ファブリシングを設立し、代表取締役社長。全日本きもの振興会理事他公職多数。
伊藤 元重[イトウモトシゲ]
学習院大学教授
1951年静岡県生まれ。74年東京大学経済学部卒業。78年 米ロチェスター大学大学院経済学研究科博士課程修了。79年同大学Ph.D.取得。東京大学経済学部助教授、同大学大学院経済学研究科教授を経て、2016年4月より現職。著書に『ゼミナール国際経済入門』『伊藤元重が語るTPPの真実』『吉野家で経済入門』(共著)など多数。
内容説明
かつて日本人の誰もが着ていた「きもの」。衰退の原因は生活の欧米化だけではない。古代から現代まで日本の服飾史をたどり、きもの文化がなぜ停滞し、そして今、なぜ復活しつつあるのか、さまざまな側面から考える。経済学者ときもの大手経営者による異色の対談。
目次
第1章 ゆかたブームにヒントがある
第2章 なぜフォーマル一辺倒なのか
第3章 ルールは本当に「伝統」なのか
第4章 もう絹だけに頼らない
第5章 きものはどうして高いのか
第6章 面倒だから面白い
著者等紹介
伊藤元重[イトウモトシゲ]
東京大学名誉教授、学習院大学国際社会科学部教授。1951年、静岡県生まれ。東京大学経済学部卒業。ロチェスター大学Ph.D.。専門は国際経済学。ビジネスの現場を取材し、生きた経済を理論的な観点から鋭く解き明かす。政府の経済財政諮問会議民間議員等を兼務
矢嶋孝敏[ヤジマタカトシ]
株式会社やまと代表取締役会長。1950年、東京都新宿生まれ。72年、早稲田大学政治経済学部卒業。88年、きもの小売業「やまと」の代表取締役社長に就任、2010年より現職。2017年に創業100周年を迎える同社できもの改革に取り組んでいる。11年、一般財団法人「衣服研究振興会」(17年「きものの森財団」に改称予定)理事長就任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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小夜
はるき
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