出版社内容情報
人事改革の成功モデルとして注目される武田薬品工業。その改革を陣頭指揮した元責任者が語る「成果する改革」の要諦とは。経営戦略と組織の関係、成果主義の導入、全社への浸透まで一連のステップを解説する。
内容説明
成果主義の導入に失敗する企業や制度そのものへの批判が相次いでいる。制度の導入にいちはやく取り組み、改革を成し遂げた武田薬品工業。その成功の裏には、通例とは異なる逆の発想があった―。改革を陣頭指揮した元責任者が「組織活性化の奥義」を明らかにする。
目次
変革の方向づけ
焦燥―なぜ変わらなければならなかったか
理念―社会から尊敬される会社を目指す
現実―果たしてこの会社が変われるだろうか
反発―どうせ変わりっこないさ
挑戦―失敗の許されない実験が始まった
意志―経営トップ自らを改革する
反省―計画は途中で見直てみよう
主張―成果主義の人事制度を目指して
助走―改革の第一ステップ
浸透―透明度の高い評価制度を確立する
実践―成果主義重視の報酬体系を実現する
選抜―コンピテンシーに基づく人材育成
決断―分社化への動き
検証―会社はどこまで変わったか?従業員の意識は?
あらためて成果主義を考える
著者等紹介
柳下公一[ヤナシタコウイチ]
人事コンサルタント。1934年生まれ。1958年東京大学法学部卒業、武田薬品工業入社。人事部長、常務取締役、専務取締役などを歴任。この間、人事部門の責任者として同社の人事制度改革を陣頭指揮した。2002年同社顧問を辞す
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感想・レビュー
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牧神の午後
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日本で初めて本格的にSEか主義を導入した武田薬品。人事部長としてプロジェクトの中心となった柳下さんによる実録。 成果主義は単に人件費削減の手段ではなく、経営改革とセットでなければならないと言うことは当然として、事務職等成果主義になじまない職種への適用をどうするか?と言う点、武田でも試行錯誤していることが判り非常に興味深い。導入後の労働組合員へのアンケート結果についても、決して+評価でないことも正直にオープンされていて、オイオイここまで書いて大丈夫か?と余計な心配をしてしまう(笑) なによりトップに近いとこ2011/04/02
けいこ
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成果主義は単なる人事制度の改革ではなくて、経営トップからはじめる組織風土の改革。目標管理が重要。目標管理では、成果イメージを共有することがスタート。数字に表せない目標を重視する。(定量化できないけれど大事なことはたくさんある。)制度改革は客観性・公平性よりも納得性。