大友二階崩れ

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大友二階崩れ

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  • サイズ B6判/ページ数 282p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784532171469
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

日経小説大賞(選考委員:辻原登、?樹のぶ子、伊集院静)受賞作。豊後の大友宗麟が世に出た政変を重臣達の視点で描く本格歴史小説!2017年12月、第9回日経小説大賞(選考委員:辻原登、?樹のぶ子、伊集院静)を高い評価で受賞した小説「義と愛と」を改題、作品の舞台となった戦国時代の史実をタイトルにして世に問う本格歴史小説。

本作は戦国時代の有名な武将の戦や権謀術数を巡る物語でもなければ、下克上の物語でもない。主家に仕える重臣たちの内面を通して熾烈な勢力争いを繰り広げる戦国大名家の”生身の人間ドラマ”をあますところなく描ききった点で新しい。大型新人のデビュー作である。

物語は、天文19年(1550年)、九州・豊後(現在の大分県)の戦国大名、大友氏に起こった政変「二階崩れの変」を、時の当主・大友義鑑の腹心、吉弘兄弟を通して描く。
大友家20代当主・義鑑が愛妾の子への世継ぎのため、21歳の長子・義鎮(後にキリシタン大名として名をはせた大友宗麟)を廃嫡せんとし、重臣たちが義鑑派と義鎮派に分裂、熾烈なお家騒動へと発展する。家中での勢力争いに明け暮れる重臣の中で、一途に大友家への「義」を貫いた吉弘鑑理と、その弟で、数奇な運命で出会った姫への「愛」に生きた鑑広を主人公に、激しく移りゆく戦国の世の武将たちの生き様を迫力ある筆致で活写していく。派閥争い、裏切り、暗黙の盟約、論功行賞、誰に仕えるか……それらを「義」と「愛」を貫き、筋を通した兄弟を通して描くことで、現代の組織と人間との関係にも通じる普遍的なドラマに仕上がっている。良質なエンターテイメント作品だが、組織人が読めばビジネス小説の側面も併せ持っているだろう。

第一章 大友二階崩れ
 一、大友館
 二、主命
 三、貴船城
 四、戸次川
 五、先生の遺臣
 六、二人の軍師

第二章 天まで届く倖せ
 七、星野谷
 八、天念寺

第三章 一本道
 九、比翼の鳥
 十、義と愛と

第四章 反転
 十一、初めての嘘
 十二、誰がために

第五章 鑑連の手土産
 十三、秋百舌鳥
 十四、義は何処にありや

赤? 諒[アカガミリョウ]
著・文・その他

内容説明

天文19年(1550年)、九州・豊後(現在の大分県)の戦国大名、大友氏に出来した政変「二階崩れの変」。時の当主・大友義鑑が愛妾の子への世継ぎのため、21歳の長子・義鎮(後の大友宗麟)を廃嫡せんとし、家臣たちが義鑑派と義鎮派に分裂、熾烈なお家騒動へと発展した。謀略、裏切り…揺れる家中での勢力争いに明け暮れる家臣たちの中で、義鑑の腹心にして義鎮の義兄でもある吉弘鑑理は一途に大友家への「義」を貫き、その弟の鑑広は数奇な運命で出逢った姫への「愛」を貫く―乱世に生きる男たちが命を賭して守り抜いたものとは。九州・豊後の戦国大名家に出来したお家騒動、重臣一家を通して骨太に描いた本格歴史小説。第9回日経小説大賞受賞。

著者等紹介

赤神諒[アカガミリョウ]
1972年京都市生まれ。同志社大学文学部卒、東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了、上智大学大学院法学研究科博士後期課程単位取得退学。私立大学教員、法学博士、弁護士。2017年、「義と愛と」(『大友二階崩れ』に改題)で第九回日経小説大賞を受賞し作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

147
先日、授賞式を観た https://www.nikkei.com/article/DGXMZO27744110W8A300C1970M00/ 第9回日経小説大賞受賞作を読みました。大友家の物語は2作目です。大友家の『義』を巡る物語、著者の意気込みが感じられます。『義』というと上杉謙信を想い出しますが、戦国時代はあまり『義』の概念がなかったのではないでしょうか?次回作は、著者にもっとメジャーな主人公の作品を書いて欲しいと思いますが、大学教授は辞めずに二束の草鞋を履いた方が良いんじゃないかな(笑)2018/03/08

さつき

76
大友宗麟は有名だけど、彼が家督を継ぐにあたって、こんなゴタゴタがあったとは全く知りませんでした。吉弘鑑理と鑑広の兄弟の物語。タイプの違う兄弟がお互いの生きる道を苦しみながら模索する姿にグッときます。それぞれの考えは違っても強い絆で結ばれた様子に、真田兄弟を思い出しました。2019/06/02

巨峰

50
戦国大友家の歴史は全く知らかなったので、興味深く読んだ。死んでほしくない人たちばかり死んでしまう展開なので、もやもやするけど、優れた歴史小説であることは請け負います。2021/02/14

Kiyoshi Utsugi

37
「大友二階崩れ」という題名から、てっきり当事者となった大友宗麟(義鎮)が主人公かと思ったら、大友家家臣の吉弘鑑理(あきただ)、吉弘鑑広(あきひろ)の兄弟を中心とした物語でした。 この本が出版された当時は「義と愛と」という題名だったみたいで、大友家への「義」を貫く吉弘鑑理、妻の楓への「愛」に生きる吉弘鑑広という生き様を描いてます。 最初に大友二階崩れを描き、次にその二十年前の兄弟の姿を描き、その後大友二階崩れの後の二人の武将がたどった道を描くということで、非常にわかりやすかったです。2021/10/10

hippos

36
鑑理の「義」には少しイラついてしまったのだけれど、実弟を失ってもなお最後の最後まで貫き通したわけでそれは立派だなと思う。 戦国物はすきなのだけれど、この地域の大名たちの関係性に疎く最大限に楽しめなかった。(後の立花〜とか書いてくれればもっと感情移入できたかも)2022/06/19

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