内容説明
時代の空気を表し、煽動する作家と作品。その頗る付きの才能を人気評論家が読み解いた、決定版ブックガイド。
目次
第1章 日本ミステリーの現在(推理小説ブームの状況;推理小説と現実社会;推理小説の文化的効用;推理小説論議における混乱)
第2章 日本ミステリーの歴史(日本の推理小説の起点;涙香の後を継ぐもの―素人、南陽の時代;創作推理小説の確立―江戸川乱歩の登場;江戸川乱歩と大衆文芸;円本ブームによる読者の広がり;探偵小説論争にみるジャンルとしての確立;英米風推理小説と怪奇幻想風小説;戦後派作家の活躍と文学論争の再燃;戦後の推理小説ブーム)
第3章 日本の代表的作家たち(横溝正史と『本陣殺人事件』;夢野久作と「あやかしの鼓」;久生十蘭と「黒い手帳」;小栗虫太郎と「完全犯罪」;大下宇陀児と『虚像』 ほか)