出版社内容情報
人間は科学的に考えることがもともと苦手なのではないか? 先進各国に共通する「科学と社会を巡る不協和音」という課題を描く。
内容説明
子どものころから科学が好きだった著者は、新聞社の科学記者として科学を伝える仕事をしてきた。そして二〇一五年、科学の新たな地平を切り開いてきたアメリカで、特派員として心躍る科学取材を始めた。米航空宇宙局(NASA)の宇宙開発など、科学技術の最先端に触れることはできたものの、そこで実感したのは、意外なほどに広がる「科学への不信」だった。「人は科学的に考えることがもともと苦手なのではないか」―。全米各地に取材に出かけ、人々の声に耳を傾けていくと、地球温暖化への根強い疑問や信仰に基づく進化論への反発の声があちこちで聞かれた。その背景に何があるのか。先進各国に共通する「科学と社会を巡る不協和音」という課題を描く。
目次
第1章 自分が思うほど理性的ではない私たち(人は学ぶほど愚かになる?;科学のない時代に進化した脳;科学者の声を聞く必要はあるか)
第2章 米国で「反科学」は人気なのか(米国の科学不信の底流;トランプ政権の誕生と科学)
第3章 科学不信の現場(創造論;地球温暖化懐疑論)
第4章 科学をどう伝えるか(研究者はコミュニケーターではない;新しい伝え方を探る)
著者等紹介
三井誠[ミツイマコト]
1971年北海道小樽市生まれ。京都大学理学部卒業。読売新聞東京本社に入社後、金沢支局などを経て、1999年から東京本社科学部。生命科学や環境問題、科学技術政策などの取材を担当。2013~14年、米カリフォルニア大学バークレー校ジャーナリズム大学院客員研究員(フルブライト奨学生)。15~18年、米ワシントン特派員として大統領選挙や科学コミュニケーション、NASAの宇宙開発などを取材した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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