グローバル・バリューチェーン―新・南北問題へのまなざし

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グローバル・バリューチェーン―新・南北問題へのまなざし

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  • サイズ B6判/ページ数 269p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784532134945
  • NDC分類 333.6
  • Cコード C3033

出版社内容情報

高度化する国際分業ネットワークを、付加価値の連鎖としてとらえる最新の分析手法を紹介。世界の通商問題を正しく理解する必読書。

内容説明

国際生産分業の実相と動態を付加価値ベースで解明。新次元のグローバル化を分析する最先端実証研究の世界。

目次

第1章 GVCとは何か
第2章 GVC誕生秘話 東アジアの統合された多様性
第3章 怒れる米国、かわす中国 GVCをめぐる超大国のロジック・ゲーム
第4章 付加価値から見た世界経済
第5章 価値は世界をどうめぐっているか 付加価値貿易の計測手法
第6章 技術革新と経済発展
第7章 GVCパラダイム 新・新・新貿易論?
第8章 新・南北問題の解決へ向けて 政策への含意
終章 第4次産業革命におけるGVC

著者等紹介

猪俣哲史[イノマタサトシ]
ジェトロ・アジア経済研究所上席主任調査研究員。1966年(昭和41年)生まれ。1990年ロンドン大学政治学部卒業。1991年オックスフォード大学大学院経済学部卒業。1995年多摩美術大学造形表現学部(舞台美術)卒業。2014年一橋大学より博士号(経済学)取得。1991年アジア経済研究所入所。2000年~02年ロンドン大学客員研究員。2017年より現職。国際産業連関学会会長、国際産業連関学会誌Economic Systems Research編集委員、Global Value Chain Development Report編集委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

TATA

19
思ってたよりも学術的なアプローチで全体にざっと流し読み。2023/10/21

人生ゴルディアス

6
序盤は、産業のサプライチェーンは付加価値を加える行程の積み重ねでできていて、これからは貿易額ではなくそれを調べないとなりませんよ的なわかりきった話で、外れかなあと思ったけど、途中から面白くなった。特に現代のように細かく生産工程が分解されていると、貿易統計を作るのがいかに難しいのかの話のところとか興味深かった(そのせいで中国の対米貿易黒字の影に日本や韓国のそれが隠れているとか)。また産業空洞化に対する業務空洞化等も。ただまだ分野としては黎明期なのかな……物足りないところも多々ありました。2020/12/22

よっしー

4
GVC研究は、国際生産分業の構造と生産活動が生み出した付加価値の分配メカニズムとの関係性を考える学問である。つまり経済グローバル化の勝者が誰であり、またその勝因は、そしてコストは何かについて突き止めることである。生産システムのグローバル化により国際分業体制が複雑化、どの段階でどのくらい付加価値が付いたかが分かりにくくなっている。本書では、様々なデータが示され、理解しやすいところもあったが、専門的な部分は少し難しかった。終章に第4次産業革命として今後注目される技術について述べられており、興味深い内容だった。2021/06/05

田中太郎

3
これもまた示唆に富む本。GVCを原動力にした貿易政策統合は時限付きだ、という予測も極めて興味深い。◯自動化によって先進国の技術リンケージが切れる途上国が続出。◯ICTによるサプライチェーンの共時的な連携と生産性向上。◯金型はモジュール型産業に。◯技術と資本が蓄積した途上国には、途上国優位のGVC入れてやるカードが効かなくなる。◯先進国でカルテルを組んで、途上国を丸ごと切れるか?◯取引類型の5つの型。その経時的な変化。◯付加価値ベースの為替ミスアラインメント。◯付加価値貿易だと、貿易量は2割減る2020/10/25

沙華

2
本書ではGVCを“価値創出/分配のグローバル・ゲームとして見た生産・消費のネットワーク”と定義し、東アジアの国際分業体制や米中超大国の対立を考察する。研究の歴史が浅いものの、産業関連表を用いた付加価値の計測やサプライチェーンの高度化で深まる南北問題など、学べる点は多い。中でもブロックチェーンや3Dプリンターなどの技術革新がサプライチェーンの透明性を改善する一方、広がった情報格差が開発途上国を中進国の罠に陥らせるという考察は興味深かった。GVCと地政学を絡めた著書もあるそうなので併せて理解を深めたい。2024/08/05

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