内容説明
日本企業はグローバル経営においてどのように予算管理を行えばいいのであろうか。本書は、グローバル経営における日本の親会社から海外子会社の管理においては予算管理が有効なのかを経験的データに基づいて検証する。また、その検証のなかで、予算管理が有効なのであれば、より具体的には予算管理におけるどのようなプロセスがいかに有効なのかを緻密に検討する。それによって、グローバル管理会計研究や日本企業を対象とした予算管理研究に対して学術的貢献を図るとともに、海外事業で苦戦している日本企業が業績改善を実現するための予算管理実践に対する処方箋を提供することを目的とする。
目次
第1部 研究課題と研究方法(グローバル化と日本的予算管理;管理会計の常識的知識への接近―実践をいかに理解するか)
第2部 日本的グローバル予算管理の理論化(海外子会社に対するコントロール・システムの利用実態とその有効性―コントロール・パッケージの観点から;海外子会社に対する会計コントロールの影響―予算管理と管理会計リテラシーの観点から ほか)
第3部 予算管理のさらなる強化のために―情報システム、コントロール・パッケージ、動機づけ(SFAと連携したBIの活用によるフィードフォワード型予算管理の実現;原価計算制度変革への障害 ほか)
第4部 日本的予算管理の進化に向けて(日本的グローバル予算管理の理論化の試み)
著者等紹介
堀井悟志[ホリイサトシ]
立命館大学経営学部教授。京都大学博士(経済学)。1975年生まれ。京都大学大学院経済学研究科博士後期課程学修認定退学。ニューサウスウェールズ大学(オーストラリア)客員研究員、シェフィールド大学(イギリス)客員研究員、ハワイ大学マノア校(アメリカ)客員研究員などを歴任。専門領域は、管理会計論。主要業績:『戦略経営における予算管理』中央経済社、2015年(日本原価計算研究学会学会賞(著作賞)受賞)、「組織能力構築における予算管理の役割」『原価計算研究』第37巻第2号、2012年(日本原価計算研究学会学会賞(論文賞)受賞)、「予算管理とイノベーション」『管理会計学』第23巻第1号、2015年(日本管理会計学会学会賞(奨励賞)受賞)他多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。