内容説明
ミクロ(会計情報)の視点からマクロ(経済社会)の課題を考察。金融機関にかかる事例をもとに財務会計が果たす経済社会への貢献と意義を読み解く。
目次
経済社会と財務会計
第1部 時価会計の意義とその影響(金融危機と時価会計―その因果性と関連性;アカウンティング・ジレンマ―時価会計の凍結法案と減損会計の適用延期をめぐって;時価会計における相殺と表示―総額主義と純額主義の再検討)
第2部 利害調整の機能とその背景(金融機関による債権放棄における利害調整機能―財務会計における利害関係者の特性と関連性;融資の資本金への「転換」行為にかんする会計学的考察―東京相和銀行による偽装増資事件をめぐって;保護対象としての債権者間における優先順位―米国預金保険制度におけるDepositor Preferenceを中心にして)
第3部 会計情報の操作とその意義(クリエイティブ・アカウンティングの合理性と社会性―その存在意義と実態的背景に着目して;プロフォーマ会計の合理性と社会性―会計情報操作の新形態とその含意;バイアスとメッセージ―会計情報における恣意性と有用性)
経済的合理性と政治的妥協
著者等紹介
星野一郎[ホシノイチロウ]
1956年広島県豊田郡本郷町(現三原市本郷町)にて出生。1991年中央大学大学院商学研究科博士課程後期満期退学。1992年信州大学経済学部講師、その後、助教授を経て、教授(2000年まで)。1998年博士(会計学)の学位取得。2000年広島大学大学院社会科学研究科マネジメント専攻、教授(現在にいたる)
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