内容説明
石山本願寺対織田信長。戦国乱世、信長という強烈な個性の出現が本願寺をその濁流に巻き込んでいく。籠城戦を軸に展開する戦国一大念仏史絵巻ここに開顕。
目次
巨大すぎた教権―平和路線
政治算術
幕僚の武闘
一揆軍の謀将たち
法敵あらわる
念仏の狂風―越前一揆軍
内紛
信長と鉄砲〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とし
1
筆者は他力門の僧の方だったと思う。専門家が描く戦国宗教戦争。小説というより随筆に近いか。本願寺合戦にまつわる主立った人々（顕如、教如、本多正信、下間、公家衆など）の動きと、本願寺周辺の諸勢力の動きを、一次史料をふんだんに用いつつコンパクトに概観している。信長という人物についての考察や、特に南蛮勢力――イエズス会宣教師と後発のスペイン系宣教師の間の対立とかが面白い。2014/05/21
