出版社内容情報
「いい人」でいれば、安全だと思っていた。夏休み明けの教室で起こった小さな変化。それは、やがて・・・。不器用な人にエールをおくる、ほろにが青春小説!
吉野 万理子[ヨシノ マリコ]
内容説明
人の悪口を言わないし、掃除はサボらないし、「宿題を見せて」と頼まれたら、気前よく見せる人。「いい人」と呼ばれるのは、いいことだと思っていたけれど、実は…?巧妙に仕掛けられた罠。それが、悪意の連鎖を引き起こし、2年1組の空気を変えていく。なす術もなく立ちつくす木佐貫桃は、妹の鞠が「師匠」とあがめる尾島圭機に助けを求めるが…。
著者等紹介
吉野万理子[ヨシノマリコ]
神奈川県出身。上智大学文学部卒業。新聞社、出版社で編集業務に携わった後、2002年、『葬式新聞』で、日本テレビシナリオ登龍門優秀賞受賞、脚本家としてデビュー。2004年『仔犬のワルツ』の脚本執筆。2005年『秋の大三角』で第一回新潮エンターテインメント新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
chimako
94
人が言うことを全く疑いもせず鵜呑みにして、空気が読めず似たような経験がある。とにかくボーッと毎日を過ごしていた中学時代。時が経てば「そうだったのか」と思いあたることもある。大人になったら何でもないことが子どもには堪える。子どもの頃には気付かなかったことに今更ながら「ごめんなさい」と心のなかで謝ることもある。一筋縄では行かないし、いつもいい人でも居られない。当たり前。わざと人を傷つけるようなことはしたくない。女子にとって中学時代はまさに修行の時代。桃の鈍感さに少しイラッとした読書だった。結果オーライだね。2018/08/17
真理そら
60
巧妙ないじめは超絶天然の女の子・桃にもさすがに応えたが、いじめに加担しないのは立派だし、何事もなかったかのように友達面してくる人たちにも普通に接するのはすごい、でもこの学級の記念写真は一生見たくないんですよね。いじめについての作戦を練る「師匠」を好きな鞠ちゃんがおかしなことして姉妹関係がややこしくならないといいんだけどと思いつつ読了(なぜなら相当人間不信を拗らせた師匠はきっと天然の桃ちゃんが好きだから)2024/07/01
takaC
57
いじめって線引きが難しい。2019/02/07
えりこんぐ
51
尾島くんがいい人キャラじゃないというのが、逆にいい! 誰でも一面だけでは出来てない。桃ちゃんには黒い部分をもう少し身につけていってほしい。それにしても、仲良しの友亜も態度が変わってしまうのね。。そして何事もなかったかのように戻るのね。。2016/11/08
りんご
49
今日職場に持っていく本を忘れちゃった!そんな時には電子図書館よ!すごいねーすぐ借りて読み出せるねー。で一気に読んじゃいました。中学生のいじめの話。声の大きいやつが「あいつウザくない?」って言ったらゲームスタート、みたいなのね。嫌だなあ、ほんと嫌だ。主人公女子がクラスで「いい人ランキング1位」にされてパシリにされたりなんやかんや。んで飽きたら声の大きいやつが逆にハブられる。順繰りっす。嫌な思い出はいつまで経っても嫌のままだ。しれっと無視してしれっと戻ったきた女友達だってわしゃ許さんぞ?2024/05/29
-
- 和書
- あらしをよぶ名探偵