内容説明
小説『三国志演義』の描く英雄たちの活躍によって、日本でもよく知られている三国時代。本書では、その三国時代について、『三国志演義』ではなく、史書の『三国志』でもなく、発掘調査によって中国各地で出土した資料によりながら考える。曹操の墓である高陵の発見は記憶に新しいところだが、この高陵や、呉の名将である朱然の墓からは貴重な文物が出土している。そして七万点以上という、一地点からの出土枚数としては最大を記録した走馬楼呉簡など、三国時代に関する出土資料は近年増加の一途をたどっている。本書では、簡牘や石刻をはじめ、漆器・陶器や画像石・墓葬壁画に至るまで、多種多様な出土資料を取り上げ、膨大な研究史を整理したうえで、新たな知見を提供する。また、それをふまえて史書『三国志』の解釈にも見直しを迫っている。
目次
第1章 曹氏の人びと―曹氏一族墓と出土刻字〓
第2章 曹操の死―高陵とその出土文物
第3章 名刺と名謁―朱然墓出土簡牘
第4章 呉の地方行政と地域社会―長沙走馬楼呉簡
第5章 諸葛亮の「北伐」と涼州―高台地〓坡四号墓壁画ほか
第6章 魏と中央アジア―トゥルファン出土墓誌と敦煌出土鎮墓瓶
著者等紹介
関尾史郎[セキオシロウ]
1950年神奈川県横須賀市生まれ、1974年上智大学文学部史学科卒業、1980年上智大学大学院博士課程単位取得退学。魏晋南北朝時代を中心とした中国古代史、中国古代史料学が専門。東京大学事務補佐員、新潟大学人文学部教授などを経て、新潟大学人文社会科学系フェロー・東洋文庫客員研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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