内容説明
「最高の本物」(中国)と「それより劣るもの」(周辺地域)のような二分法にとらわれず、「脱中心化」された視点から、日中韓それぞれの陽明学が持つ多面的な側面を描き出す。
目次
第1部 国際シンポジウム論文集(地域史としての東アジア交流史―問題意識と研究テーマ;「一段の深情在る有り」―中江藤樹『論語郷党啓蒙翼伝』における孔子;朝鮮陽明学の特質について;朝鮮陽明学派の形成と展開;一六世紀中韓使節の陽明学をめぐる論争とその意義―許〓(ふう)と袁黄を中心に
李卓吾と朝鮮儒学
一八‐十九世紀朝鮮性理学の心学化傾向についての考察
李士実と宸濠反乱の故事
陽明学と明代中後期における三教論の展開
中日陽明学の交流と非交流について)
第2部 プロジェクト論文集(天津図書館所蔵『鄒東廓先生文選』について;李贄の『九正易因』について;周汝登と功過格と;明代後半期儒学思想における“恕”概念の位置初探)
著者等紹介
馬淵昌也[マブチマサヤ]
1957年生まれ。東京大学大学院博士課程(中国哲学・1988)、駒沢大学大学院博士課程(仏教学・2006)満期退学。1998年から学習院大学外国語教育研究センター教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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