内容説明
本書の目的は、英国の金融サービス・市場法から、われわれの金融サービス・市場法に必要な消費者保護のための規制のあり方を学ぶことにある。英国では日本と同じ頃金融制度改革に着手し、すでに金融サービス・市場法が施行されている。金融消費者の保護を規制目的の一つに掲げ、さまざまな斬新な施策を矢継ぎ早に打ち出し、消費者の信頼を得ている。本書は英国金融サービス・市場法の消費者保護に直接関連のある部分をピックアップし、英国の成功例から学び、われわれの金融サービス・市場法に取り込むことに的を絞っている。日本版金融サービス・市場法はどうあるべきか、何をどう定めたらよいかを消費者の目線で考える。
目次
日本の金融消費者被害の実態と法的状況
英国2000年金融サービス・市場法の概要
FSA
参入規制
エンフォースメント
適合性原則
金融プロモーション
ディスクロージャー
オンブズマン
補償スキーム
金融消費者教育
マーケット・アビューズ
金融排除
著者等紹介
楠本くに代[クスモトクニヨ]
東京都出身。津田塾大学英文科卒、東京大学法学部卒、同大学院法学政治学研究科民刑事法専攻経済法務専修コース修了。東京都消費生活総合センター相談員、秀明大学政治経済学部教授を経て、金融消費者問題研究所代表、千葉県消費者行政審議会委員、千葉県産業教育審議会専門委員、クレジット・カウンセリング協会評議員、FP協会評議員等。金融学会、証券経済学会、生活経済学会、消費者教育学会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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