出版社内容情報
昭和初年の有名な金解禁論争、戦争経済批判から戦後の大蔵大臣としての衆議院財政演説まで波瀾に満ちた昭和経済史への貴重な証言である経済時論42編を収録解説。
内容説明
本巻には、石橋湛山の名を一躍世に知らしめた著名な金解禁論争にかかわる諸論文、戦争経済への批判、戦後の大蔵大臣としての衆議院財政演説、首相就任時の記者会見記録など、昭和初年から太平洋戦争以後に至るまでの、日本経済の現状分析、批判、政策提言の論考42編を収録している。
目次
1 金解禁論争
2 金輸出再禁止前後
3 高橋財政期の景気回復
4 戦争経済への批判
5 戦後復興と経済成長
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Francis
12
日本のケインズとも言われた優れた経済ジャーナリスト・政治家の論文集の2巻目。この巻では金解禁論争、戦時経済、戦後経済復興について論じている。金解禁論争は具体的な数字を挙げて鋭い分析が行われており、現在アベノミクスを論じるにあたっても大いに参考になりそう。自らも関わった国家財政に関する論文ではケインジアンらしい分析と対策が述べられている。湛山は通勤電車の中で経済書を読む方法による独学でこれらの優れた分析方法を身につけたというのだから敬服するしかない。彼の文章をこのような形で読めるのは何と幸せな事であろうか。2016/11/28
KAZOO
12
ここには湛山の経済に関する主要な論文が収められています。とはいってもほとんどが戦前のものが中心ですが、特に金解禁論争での現実経済を踏まえた論議は参考になるものと思われます。高橋亀吉と並んで実体経済をよく見ていたものだと感じました。2014/09/07
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- 和書
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