部活動顧問の断り方

西川 純【編著】

東洋館出版社（2022/12発売）

• サイズ 46判／ページ数 160p／高さ 19cm
• 商品コード 9784491051109
• NDC分類 375.18
• Cコード C3037

出版社内容情報

中学校の教員以外を選択するダントツの理由、それは“ブラック勤務”！ その中でも最も負担がかかるのが“部活動の顧問”です。本書は、部活動顧問をどうやって断ればいいか、断るとどうなるのか、断れなかったらどうするのか、を具体的な事例を通して紹介。部活動の未来のために、教師にできることは何か。本書を通して、教師の幸せを一緒に考えましょう！

内容説明

校長と何度も交渉し…、学年担任を犠牲にし…、部活離婚を経て…、顧問拒否の成功から失敗まで悲喜こもごもの事例を掲載。

目次

第１章　校長の権力の実際（校長にはどこまで権力があるのか；法律で定められている校長の権限とは　ほか）
第２章　同僚から嫌われないようにする（同僚に嫌われることは心配しなくていい；まずは集団の構造を理解する　ほか）
第３章　事例編（部活動顧問を断るための具体的な事例を紹介；部活動顧問拒否成功例１　校長と「勤務時間」をもとに交渉　ほか）
第４章　今後の部活動はどうあるべきか（なぜ、教師の残業代は４％なのか；部活動はすべて地域の社会体育に移行すべき　ほか）

著者等紹介

西川純［ニシカワジュン］
１９５９年、東京生まれ。１９８２年、筑波大学第二学群生物学類生物物理学専攻を卒業。１９８４年、筑波大学教育修士修了（教育学修士）。１９８５年、東京都高校教員。現在、上越教育大学教職大学院教授。２００３年、博士（学校教育）（生物、地学／「巨視的時間の距離感形成に関する研究」）。科学教育研究奨励賞（日本科学教育学会）、教育研究表彰（財団法人教育研究連合会）、理科教育研究奨励賞（日本理科教育学会）、理科教育学会賞（日本理科教育学会）受賞（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[つーちゃん]

ブラック企業も顔負けの公立中学高校の先生たち。働き方改革において、先生の働き方が変われば、それを見ている子どもたちや保護者にも本来の労働の在り方を提示でき、社会全体への普及に繋がるんじゃない？上場企業で働き方改革するよりよっぽど効果てきめんだと思うんだよね。最後の、著者が理想とする社会体育についての在り方についてはちと笑っちゃったけど、現実問題として部活動を地域社会に管理を移行するのは、子どもたちの人との関わりを増やす点で間違いなく良いと思う。

2023/02/27

[ユーユーテイン]

中学校の教員に、部活動顧問を拒否して自分の自由に使える時間を増やす方法を指南する本。部活動顧問を断る手順は簡単なものだ。校長に「部活動の顧問はしません」と宣言する。もし引き止められたら、「平日の部活動指導時間は15分、土日は練習しません」と定められた勤務時間から部顧問として指導できる時間を説明するのだ。勤務時間から割り出される部活動の時間の少なさに驚いたが、現在はそれを超える労働が当然のように行われていることも問題だ。一人の教員が部活動顧問を断ることで「慣習」は変わり、部活は社会教育に移行する流れとなる。

2023/08/18

[ドクターまほ]

断り方といいつつ、教師の働き方改革が本質な本 地域ぐるみでどうしていくかが問われている