内容説明
人間そのものを根底から変えてしまう発明。それは軍部による極秘プロジェクトとして、大統領も知らぬ間に完成されており、実用化の時を待つばかりだった。だが、計画の中心人物である天才科学者が謎の失踪を遂げていた。究極の特殊工作員は、彼を追いつめるべく世界の壁を越えて狩り始めるが…宇宙圏側の反対勢力がこの機会を逃すはずがなかった。何重にも仕掛けられた罠。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ニミッツクラス
25
95年(平成7年)の税抜515円の文庫初版。上巻では主人公としての人格の一人が魅力ない人物で、スキル転写と言うSFの名を借りたサスペンス部分の盛り上がりに欠けた。一転して、本邦で2分冊した下巻本書ではリーサルウェポン諜報員サムライの登場で俄然面白くなる…もうSF部分なんかどっかへ捨てたスパイアクション。合衆国とアジアを含む東側世界が思想的経済的技術的に大逆転しているのもとても興味深い。解説でも触れているが、著者にしては人物描写が丁寧…”巨人たちの星”の4部目を久々に上梓してノリノリなのかな。★★★★☆☆2025/01/21
SINKEN
5
【総評】★★★★★ 【感想】最後まで読んでも、やはりサスペンス(笑)。もちろん根幹はSFではありますが、伏線の張り方、二転三転する展開や主人公を巡る攻防は、SF的なドキドキ感より、ミステリやサスペンスのハラハラ感の方が大きかったように思えます。しかし、ホーガンらしいアッと驚く仕掛けでラストを締め括る辺りは、流石です。シンギュラリティが起こると、もはやSFではなくなってしまうかも知れませんね。2017/03/14
リスクマ
3
いつものホーガンとは違った印象を受けた。2017/09/10
叡福寺清子
2
謎は想像以上の解決だった. スパイ小説の側面があり,輪廻転生の側面があり,でもハードSF. ラストがちょっと温いかとも思ったがいい終わり方だったので良し,である. マーク・ウォールバーグあたりが権利獲得して映画化してもらいたいね. あと,どーでもいいんだけど内容とカバー絵が乖離してる気がする. 2016/11/10
八木うさぎ
1
一言でいうと、いまいちです。 下巻になって、視点が複数になり、そして時系列も入り乱れるようになったので、正直、理解しづらかったです。たんに私の読解力がないだけかもしれませんが…。 ただ、行方不明になっていた科学者の居場所は盲点でした。2019/06/13