出版社内容情報
今村 昌弘[イマムラマサヒロ]
著・文・その他
内容説明
「あと二日のうちに、この地で四人死ぬ」人里離れた施設に暮らし、予言者と恐れられる老女は、その日訪ねた葉村譲と剣崎比留子ら九人に告げた。直後、彼らと外界を結ぶ唯一の橋が燃え落ちて脱出不可能に。予言通りに一人が命を落とし、さらに客の女子高生が予知能力者と判明して慄然とする葉村たち。残り48時間、死の予言は成就するのか。ミステリ界を席捲したシリーズ第2弾!
著者等紹介
今村昌弘[イマムラマサヒロ]
1985年長崎県生まれ。岡山大学卒。2017年『屍人荘の殺人』で第27回鮎川哲也賞を受賞しデビュー。同作は『このミステリーがすごい!2018年版』、“週刊文春”2017年ミステリーベスト10、『2018本格ミステリ・ベスト10』で第1位を獲得し、第18回本格ミステリ大賞「小説部門」を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
イアン
239
★★★★★★★☆☆☆特殊設定ミステリブームの火付け役となった『屍人荘の殺人』の続編となるシリーズ第2弾。謎の組織・班目機関を追って〝魔眼の匣〟を訪れた葉村と比留子は、その地で予言者の老婆と出会うが…。前作ほど奇抜ではないものの、予言により死者数と性別が定められた中での殺人劇という点では、今作も特殊設定ミステリといえる。犯人特定のきっかけが万に一つも起こり得ない偶然だったことと、ロジックを重視するあまり動機が破綻気味なのが惜しいが、伏線回収の鮮やかさは健在。卵割りをシャドーで練習する比留子さんが地味にツボ。2022/08/21
ま~くん
157
山中の奥深くに建つ不思議な箱型の建造物、魔眼の匣。そこには「サキミ」という何十年にも渡って未来を正確に予言する老女がいた。班目機関との関係を聞きつけた剣崎比留子と葉村譲を含む男女11人は元研究施設に閉じ込められパニックに陥る。そして、追い打ちをかけるようにサキミの予言が。「この中で4人死ぬ」。予知超能力は本物か、巧妙なトリックなのか、それとも真犯人が存在するのか。「屍人荘の殺人」の強烈なインパクトには少し及ばなかったがシリーズものとして第3弾以降も是非読んでみたい。2022/09/16
ネムコ
114
「屍人荘」シリーズ第二弾。今回は‘予言’。きっちりミステリでした。クローズドサークルにもいろいろあるんだなぁ。閉ざされた村、個性的なキャラ、そして連続殺人。何度もみたような風景ながら応援したくなる子もいて、ぐいぐいと引き込まれた。うう、内容に触れずに感想を書くのは難しい。最後まで楽しませてもらいました。さあ、次は兇人邸だ!2022/09/17
みこ
107
剣崎比留子シリーズ第二弾。実質最初の犯行が行われるのがページ的に後半に入ってからとかなりのスローペース。肥留子のキャラ人気を狙ってラノベっぽくなるなら本作でサヨナラかなと思っていたが、事件解決と思わせてからの大逆転に驚愕。しかもに二つの真相とも悔しいくらいにちゃんとヒントは書かれている。時間をかけてでも自力で真相にたどり着きたい人は解決編手前まで読んだところでもう一度頭から読み直すことをお勧めする。2022/09/29
サンダーバード@永遠の若者協会・怪鳥
101
(2022-73)前作では「クローズドサークル」と言う使い古された古典的な設定をまさかの方法で作った。シリーズ二作目も同じくクローズドサークル物。「あと二日のうちに男女二人づつが死ぬ」閉ざされた施設に暮らす老婆の予言。果たしてその通りに事件は起こるのか?クローズドサークルと予知能力。この組み合わせから生じた恐怖感と精神的な圧迫感。動機としては確かにあり得るかもしれない。「斑目機関」と言う機関の謎もあり続編が気になりますね。ただ残念なのは明智という魅力的なキャラを早々と前作で失くしてしまった事かな。★★★★2022/11/04
-
- 電子書籍
- インテグラル理論 多様で複雑な世界を読…