出版社内容情報
小市民を志す小鳩君はある日轢き逃げに遭い、病院に搬送された。目を覚ました彼は、朦朧としながら自分が右足の骨を折っていることを聞かされる。翌日、手術後に警察の聴取を受け、昏々と眠る小鳩君の枕元には、同じく小市民を志す小佐内さんからの「犯人をゆるさない」というメッセージが残されていた。小佐内さんは、どうやら犯人捜しをしているらしい……。冬の巻ついに刊行。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おうつき
13
四部作の最後は小鳩くんが轢き逃げに遭い、意識不明で病院に搬送されるというショッキングな幕開け。二人の出会いを描いたエピソード0的な物語が交差しながら物語が進んでいく。これまでの作品で丁寧に描かれてきた要素を全て織り交ぜながら辿り着く真相は中々衝撃的。一つの事実から絡み合った糸が解けていくような終盤の展開が見事で、心揺さぶられるような印象的な場面が連続する。シリーズの一つの締めくくりとして最高のものを読むことができたという感動が大きい。ラストシーンで、これまでこのシリーズを追ってきて良かったと心から思えた。2024/04/27
ikn
1
93分 良かった 特に完結したなと思えた事が2024/04/27
あらい/にったのひと
1
シリーズおしまい! さらば小鳩常悟朗! になるのかな、小市民シリーズでした。いやあ面白い、あとに続くのは小鳩の心がくじかれたその瞬間であるのが分かっているのに読み進めてしまうこの流れ。素晴らしいミステリは素晴らしい小説、ということですな。個人的なことながらこの小市民シリーズはポストガールと並んで私と共に海を渡った仲なので、感慨深いものがあります。いやあいい本読んだなあ!2024/04/26