出版社内容情報
レマン湖のほとりに建つ美しい館〈アトランティス〉。主は世界中から六人の赤ん坊を養女に迎え、愛情を込めて養育していた。長女マイアはロンドンで養父の突然の死の知らせを受けた。至急戻ったものの、遺体は遺言によりすでに水葬されたあと。何故娘たちに秘密で葬られなくてはならなかったのか? マイアは自分たちが養父について何も知らないことに愕然とする。世界的中で一千万部以上を売り上げるベストセラー作家絶対の自信作。
内容説明
湖のほとりの館で育てられた、血の繋がらない六人の娘。養父が突然死亡し、娘たちには遺書と出生地らしい座標が遺された。長女マイアの座標が示すのは、リオ・デ・ジャネイロにある“蘭の館”。ここが自分の生まれた場所なのか。希望と不安を胸に訪ねたマイアだったが、主らしい老婦人に手ひどく拒絶される。失意のマイアの前に現れたのは…。世界的ベストセラー作家の自信作。
著者等紹介
ライリー,ルシンダ[ライリー,ルシンダ] [Riley,Lucinda]
アイルランド生まれ、イングランドで女優として活躍。24歳で最初の作品を発表するやたちまち評判に。サンデー・タイムズとニューヨーク・タイムズのベストセラー作家でもある
高橋恭美子[タカハシクミコ]
関西外国語大学外国学部卒。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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naoっぴ
71
美しい湖畔の館で養女として育てられてきた血の繋がらない6人の娘たち。ところが養父が突然死亡してしまい、残されたのは彼女たち一人一人への遺書と数多くの謎。なぜ6人もの女の子が引き取られたのか…?物語の始まりはミステリアスで、個人的にこんな始まり方はちょっぴり恩田陸?と思ってワクワクしたけど、どうやら歴史大河ロマンスものの雰囲気になりそうな予感。とにかく出てくる人が美男美女。下巻に続きます。2018/11/20
星落秋風五丈原
40
第一作は典型的な長女気質・マイアの物語。翻訳家の仕事をしている彼女視点で簡単に他の姉妹の印象が語られ、リオデジャネイロに旅立った彼女と、過去に翻訳を担当した男性とのラブロマンスが始まる。彼の協力を得ながら自らの出生の秘密を探ろうとするマイアは、リオデジャネイロの蘭の館に辿りつく。彼女達のルーツを辿る過去パートと、姉妹達の現在パートを交錯させながら物語を展開させていくところは、ケイト・モートンの『秘密』と似ている。どちらかといえばモートンの方がより文学的、論理的で、ライリーの作品の方が素直で情緒的だ。2017/09/07
Betty
32
私、この手の過去と現在の謎を交互に描き、セレブで、館で、ロマンス物が好きなのだと再確認。養女で育った主人公マイアの養父が急死したことにより養父の残した手紙とアイテムを頼りに自分探しの旅にでる。感想は下巻で。2018/01/30
ほちょこ
30
人里離れた場所にある、古いお屋敷。何も知らずに近寄る若者(ほぼ女性)。お屋敷の曰く付きの過去。この3点セット物語を今までどのくらい読んだだろう?下巻に続く。そして下巻で「その若者とお屋敷の因縁」があれば、4点セットだ。2017/11/08
キクチカ いいわけなんぞ、ござんせん
30
大富豪に育てられた姉妹たちの話。ちょっとコンランの作品にも似て面白くて一気読み。下巻も残りわずかになってしまった。リオのキリスト像が丁度建てられるところ。あのキリスト像は大船観音と同じくくりで見ていたがフランス生まれだと。自分の無知を恥ながら下巻へ。2017/09/10